暗号資産取引所Krakenの運営するKraken Venturesが12月17日、暗号資産やFinTechなどを対象としたファンドで6,500万ドルを調達したことを発表した。同ファンドは2月に、Brandon Gath氏を代表として立ち上げられている。
Kraken Venturesは、Krakenに加えてグローバルな機関投資家から幅広く資金を調達した。投資する分野は、金融インフラやWeb3.0、分散型金融(DeFi)、機械学習、人工知能などのスタートアップを対象としており、初期投資を50万ドルから200万ドルの範囲で行うという。
Kraken Venturesは、拠点を置くテキサス州だけではなく、ヨーロッパやニューヨークなどにもチームを組成している。ヨーロッパ事業の責任者には、過去にDawn Capitalの副社長としてアーリーステージ投資に注力してきたLaurens De Poorter氏を採用した。
Poorter氏は「ヨーロッパの暗号資産業界は急成長しています。取引数は過去2年間で2倍になり、現在も増加し続けています。機関投資家による資金流入がある一方で規制が強化されている傾向にあるため、今後は暗号資産とFinTechが交わる領域が注目ポイントかもしれません」と述べている。
Krakenは、米国で2011年に設立された暗号資産取引所であり、米国初の州公認銀行ライセンスも取得している。取引高は世界第4位、ユーロの取引高では世界最大規模に成長した。なお、KrakenはKraken Venturesに対して専門的な知識の提供を行うことで、資金面以外のサポートも行なっていくようだ。
Kraken VenturesのBrandon Gath氏は、「私たちの投資に対する長期的な目線と、グローバルでスケーラブルなプラットフォームとなったKrakenの経験を活用することが、多くの投資家から期待されていることだと思います。先端領域でプロトコルやサービスの開発が加速するよう積極的に支援していきます」とコメントした。
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