EU(欧州連合)は、マルタへ仮想通貨市場の成長に合わせてAML(アンチマネーロンダリング)レベルを引き上げることを要求した。5日、マルタのビジネス情報サイトMaltaTodayが報じている。
マルタは、イギリス連邦やEUの加盟国の南ヨーロッパにある共和制国家だ。税率の低い租税回避地や規制の緩いことを理由に、マルタには海外の大手仮想通貨事業者BINANCEやOKExなどをはじめ多くの事業者が進出している。仮想通貨業を専門とする政府機関も発足しており、仮想通貨・ブロックチェーンを推進する国の一つとなっている。
EUの政策執行機関であるEC(欧州委員会)は、マルタに対して「汚職との闘いにおけるガバナンス不足はビジネス環境や投資環境に悪影響を及ぼす可能性がある。特に政府レベルでは様々なリスクがある。」と発言した上で、マルタ警察の経済犯罪部門の人員不足を指摘した。
マルタの金融サービス局MFSAは、2018年11月に仮想通貨金融資産法(VFA法)を制定している。VFA法は、電子マネーや金融商品、トークンの取り扱い事業者に対して、MFSAの登録を義務づける。マルタでは、マネーロンダリングに巻き込まれたくない銀行が口座開設を拒み、新規口座開設への敷居が高い。マネーロンダリング対策は、6月に日本で開催されるG20においても主要なトピックとなっている。
【参照記事】Malta told to beef up police units with rise in gaming and crypto fraud
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藤田 正義
「難解な用語を誰でもわかるように」をモットーに「HEDGE GUIDE」では、ニュース記事・コラム記事・プレスリリースなどの執筆を担当。チャートを1日中見続ける、海外の情報収集により投資判断を行うなどの経験から、独自のマーケット分析を行う。原動力は、好奇心。
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