イーサリアム2.0に向けたアップデート「Altair」のメインネットローンチ予定日が、10月27日に決定したことが報告された。イーサリアム財団によって9月28日に発表されている。
イーサリアム財団のコアリサーチャーDanny Ryan氏によると、エポックナンバー74240にて、Altairが実装されるようだ。これは、協定世界時間10月27日午前10時56分23秒になるという。
Altairは8月19日にテストネットに実装済みとなっており、ここまで安定して稼働している。2020年12月1日よりスタートしたイーサリアム2.0におけるビーコンチェーンとしては初となるアップデートだ。
ライトクライアントをサポートするためのコンセンサスの変更や、バリデータのインセンティブに関する複数の問題が修正される。また、EIP-2982を実装することでバリデータへのペナルティを強化する。
Ryan氏は、Altairが無事にローンチされた後は、PoWチェーンとPoSチェーンの統合を意味する「The Merge」が具体性を帯びてくると言及。10月にはより多くの進展がみられるとした。
8月初旬に開催されたイーサリアム2.0に関する日本語でのAMAでは、イーサリアム2.0のコアリサーチャーであるAlex氏が、The Mergeについて説明している。Alex氏は、すでに完了しているロンドンハードフォークと今回のAltairを終えると、イーサリアム財団におけるほとんど全てのリソースをThe Mergeの開発に割く予定だとしていた。
イーサリアム2.0により、イーサリアムはプルーフオブワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)へとアルゴリズムが変更される。PoSの利点の一つとして、アップデートのタイミングを正確に計測できる点があげられる。
PoWの場合、マイナーによるマイニング状況すなわち価格変動やそれに伴うハッシュレートの影響を受け、等間隔にブロックが形成されないため、アップデートのタイミングを正確に予測することは不可能だ。
アップデートのタイミングが正確に予測できることで、ネットワークを構成する各ノードがアップデートに対応しやすくなることが期待できる。
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