エルサルバドルのNayib Bukele大統領は9日、同国内の「ビットコインシティ」における消費電力を地熱発電による100%再生エネルギーで賄う計画を明らかにした。
ビットコインシティとは、Bukele大統領が11月に建設を発表した暗号資産特区のことで、当初から電力は火山を利用した地熱発電で賄うことが計画されていた。ビットコインシティでは付加価値税(VAT)が課されるが、所得税やキャピタルゲイン税は課されない。暗号資産関連の税制を優遇することで暗号資産企業を誘致する考えのようだ。
今回の発表では、一つの休火山から得られるエネルギー量でビットコインシティ全体にかかるエネルギーを賄えるとしている。Bukele大統領は「新しい井戸を掘り、地熱発電によるエネルギー生産量を増やしていく予定である」と説明。国営電力会社LaGeoが国内の火山からの地熱発電の生産量を増やし続けており、そのうちの1つから95メガワットもの生産が可能であるとのことだ。電力が余剰した場合には、ビットコイン(BTC)のマイニングに充てる計画も明らかにしている。
Bukele大統領は11月に開催された中南米ビットコイン・ブロックチェーン会議において、「ビットコインシティは居住地区、商業地区、空港、鉄道など全てを備えたものとなる」と説明していた。このインフラ計画の予算を調達する手段として、10億ドル相当のビットコイン債券を発行する方針を表明している。
ビットコイン債券は、ブロックチェーン開発企業Blockstreamなどと連携することで発行する方針であり、米ドル建10年債で年率は6.5%に設定されている。また、配当は米ドルか米ドル連動のステーブルコインUSDTで支払われるという。
なお、ビットコイン債券で調達した資金は全てがビットコインシティに使われるわけではなく、50%はビットコインシティの建設に充てられ、残りの半分はエルサルバドル政府のさらなるビットコイン購入に活用されるという。
同債券の発行は2022年より開始するとのことで、50億ドル(約5,700億円)相当のビットコインが市場から買い上げられ、ロックされることになる見込みだ。
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【参照記事】Presidente Nayib Bukele confirma que hay suficiente capacidad para sostener a Bitcoin City con energía geotérmica – Presidencia de la República de El Salvador
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