米コカ・コーラ(ティッカーシンボル:KO)は7月27日、北米の主力ブランド「DASANI(ダサニ)」で100%リサイクルペット(rPET)容器を採用し、「Sprite(スプライト)」では着色プラスチックから透明なボトルへ転換すると発表した(*1)。プラスチック容器のサーキュラーエコノミー(循環経済)を推進する。
米国では今夏より、DASANIのボトルの大半で100%再生プラスチックを使用する。カナダではすべてのDASANIが対象となる。これは、DASANIブランドで2027年までにバージンプラスチック(再生素材でないプラスチック)容器を21年比20億個削減するという目標と、30年までに少なくとも50%の再生素材を使用して「World Without Waste(廃棄物ゼロ社会)」を目指すコカ・コーラの環境目標をサポートする。
DASANIで100%再生プラスチックへ移行することで、19年比で新品プラスチックを2,000ポンド超節約し、23年単年で温室効果ガス(GHG)を25,000トン削減できる見通しだ。同ブランドはすでに、2月にニューヨーク州、カリフォルニア州、テキサス州で100%再生プラスチックを導入している。
DASANIには「100% Recycled Bottle」、「Recycle Me Again」というロゴがはられ、消費者の意識を高めて行動をうながす工夫がなされる。過去10年間で、植物由来の素材を使用した「プラントボトル」を導入したほか、高密度ポリエチレン(HDPE)プラスチックをリサイクルしたボトルキャップを業界ではじめて使用するなど、同ブランドを通じて持続可能な取り組みを推進している状況だ。
スプライトでは8月1日よりすべて透明なボトルへきりかえる。従来の緑色のペットボトルもリサイクルできるが、その再生素材は衣類やカーペットとして利用され、新たなペットボトルとしてリサイクルできないことが多いという。同ブランドでも「Recycle Me」というロゴをつける。
北米ボトラー子会社コカ・コーラ・ノースアメリカは、「Fresca(フレスカ)」、「Seagram(シーグラム)」、「Mello Yello(メローイエロー)」などのブランドも、数ヶ月以内に透明なボトルへ切り替える計画だ。
コカ・コーラはサーキュラーエコノミーへの転換につながる取り組みを強化する。2月には、30年までに全飲料ブランドの25%以上を再利用可能な容器へ転換する目標を発表した(*2)。
【参照記事】*1 コカ・コーラ「DASANI and Sprite Boost Sustainability Packaging Credentials」
【参照記事】*2 米コカ・コーラ、30年までに25%以上を再利用可能容器へ転換

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