7月8日にニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を発表した米Circleが、運営するステーブルコインUSD Coin(USDC)の裏付け資産の内訳を明らかにした。7月20日に自社のブログで解説と共に公開している。
USDCは、米ドルを担保資産としたステーブルコインだ。1USDC=1ドルとなるよう発行され、理論上はUSDCの発行総額と同等の裏付け資産をCircleが管理していることになる。
今回公開された裏付け資産の内訳は5月28日時点のものだ。5月28日時点のUSDC発行総額は約220億ドルであることから、Circleは220億ドル相当の資産を有しているはず、ということになる。
- 現金および現金同等物:61%
- 国外の銀行が発行するCD(Certificates of Deposit):13%
- 米国債:12%
- コマーシャルペーパー:9%
- 社債:5%
- 地方債と米エージェンシー債:0.2%
総資産が222億ドルとなっていることから、USDCの発行総額を上回っていることが明らかとなった。上場を間近に控えている中で、上場企業としての説明責任と透明性を高めることに尽力する構えだ。
ステーブルコインの裏付け資産については、過去にTether(USDT)が内訳を公開し話題となっていた。USDTの内訳は次のようになっている。
- 現金及び現金同等物、その他短期預金、コマーシャルペーパー:75.85%
- 有担保貸付(関連会社への貸付はなし):12.55%
- 社債、ファンド、貴金属:9.96%
- その他の投資(デジタルトークンを含む):1.64%
USDCと同じような内訳となっているものの、75%以上を占める現金及び現金同等物のうち、実際の現金は3.87%にとどまっていることも明らかとなっていた。これについては、現金以外にも流動性として考えられる資産は数多く存在していると説明している。
USDCを運営するCircleは、特別買収目的会社であるConcord Acquisition CorpとのSPAC契約により上場を果たすことなっている。USDCの運営にはナスダック上場企業のCoinbaseも関わっていることから、今回の上場によりさらなる信頼の獲得が期待できそうだ。
【参照URL】Circle Management Assertion Report – May Update_Final
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