プライバシー性能に長けたWebブラウザBraveが、中長期的なプロジェクトの事業計画を刷新したロードマップ2.0を2月22日に公開した。
Braveは、あらゆるトラッキングタグの挙動を除外することで、結果的に多くのWeb広告を非表示にするWebブラウザだ。Web広告を非表示にすることで、Webサイトの読み込み速度が向上するなど新たな利用体験を提供している。
月次アクティブユーザーは2,500万人(MAU)、日次アクティブユーザーは800万人(DAU)を超えているという。2021年末までに、MAUは5,000万人、DAUは1,700万人になると予想している。
ネイティブトークンであるBATのエコシステムが順調に拡大している点も特徴だ。毎月380万人がBATを使用しているだけでなく、MakerDAOにBATを担保資産として預け入れることでステーブルコインDAIを発行することもできる。
今回公開されたロードマップ2.0は、2022年から18ヶ月間の取り組みを想定したものだという。ロードマップ2.0では特に、分散型金融(DeFi)市場におけるBATの導入を推進する方針を示した。
具体的には、Braveウォレットと呼ばれる独自のウォレットに注力するという。Braveウォレットはブラウザに実装されており、Braveリワードやアカウントの管理などに使用されている。
non-custodial型のウォレットであり、秘密鍵はユーザー自身が管理する仕様だ。このウォレットについて、次のような機能を追加するとしている。
- イーサリアムウォレットの実装
- アカウント間の使いにくさを解消した新たなUI
- モバイル版とデスクトップ版のサポート(アプリの追加)
- 拡張機能の追加を必要としないJavaScript Ethereum Provider API (window.ethereum)への対応
- DeFiおよびNFTの対応拡大
- クレジットカードやデビットカード、銀行口座などを通して暗号資産を購入できるように
これに伴い、分散型取引所(DEX)機能の追加も予定している。ブラウザから直接ウォレットにアクセスすることができ、そのままDEXで取引ができるといった一連のユーザー体験を実現する狙いだ。
なお、前身となるロードマップ1.0は2017年6月18日に公開されていた。当時は、BraveのネイティブトークンであるBasic Attention Token(BAT)がリリースされた直後のタイミングとなっている。
【関連記事】ベーシックアテンショントークン(BAT:Basic Attention Token)とは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】BAT Roadmap 2.0
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