国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」は、ブックオフコーポレーションとともにスーダンの子どもたちの教育を支援する寄付キャンペーンを12月20日からスタートした。今回のキャンペーンは中古品などの買取販売を行うブックオフコーポレーションが展開する「キモチと。」の一環。「キモチと。」は、不要になったモノで、支援、応援するキモチに変えるサービスで、2019年4月に開始され、JVCは支援先の1つとなっている。
今回の寄付キャンペーンは、今年10月にクーデターが発生し政治的に不安定な状況が続いているスーダンの子どもたちの教育支援を目的としている。JVCが支援する南コルドファン州では、小学校を卒業できる割合はわずか12%。紛争による混乱で学校に通えなくなった子どもたちが多くいる現状がある。JVCはそんな子どもたちに補習校で学習の機会を作り、学力をつけて、正規校へ編入できるようサポートを行っている。
2020年からのコロナ禍で生活に様々な制約をかけられ、経済的な不安が広がる一方で、JVCには全国から「コロナで困っている海外の方の支援に役立ててほしい」といったメッセージとともに、不用品による物品支援が例年以上に多く集まっている。2020年度は約500万円、2021年度はすでに1000万円を突破しているという。
支援が広がる背景には、コロナ禍の影響で自宅で過ごす時間が長くなったことで自宅の持ち物を見直し、不要になったものを何かに生かしたいと考えた人が増えたことが挙げられる。JVCのサイトもアクセスの大半が「モノを寄付する」ページに集中しており、「せっかくだから社会のためになる形で寄付したい」と、人々の助け合いの機運が高まっているようだ。
JVCによると、本が15冊集まれば、学校に通えないスーダンの子ども1人が補習校で使う文房具・教材の支援につながるという。2021年12月20日〜2022年2月28日のキャンペーン期間中は買取額が10%アップ。より多くの支援を届ける機会となっている。
【関連サイト】JVC「あなたの本で、スーダンの子どもに教育を! キモチと × JVC 不用品回収キャンペーン」
岡村 幸治
Twitter:@koji__O
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