日本銀行、CBDCフォーラムを6月に開催。セキュリティ・ユニバーサルアクセス・情報技術の標準化がテーマ

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日本銀行が、CBDCに関するフォーラムを6月11日に開催すると発表した。「セキュリティ」「ユニバーサルアクセス」「情報技術の標準化」の3つをテーマにプレゼンテーションおよび意見交換を行うという。

日銀は、現時点でCBDCを発行する計画はないとしつつも、決済システム全体の安定性と効率性を確保する観点から様々な環境変化に対応できるよう準備しておくことが重要だと考えていると言及。「決済の未来フォーラム デジタル通貨分科会:中央銀行デジタル通貨を支える技術」と題したフォーラムを開催することを発表した。

今回のフォーラムは、4月より開始している実証実験の一環として行われるという。実証実験と並行する形で、CBDCに関する制度設計面の検討も進めていく方針を打ち出している。

日銀は、CBDCを「技術の束」と表現し、民間部門とりわけ一般事業会社が有する最新の技術やノウハウについて学んでいくことが大切との考えを示した。このような認識のもと、「セキュリティ」「ユニバーサルアクセス」「情報技術の標準化」の3つを主なテーマとして議論する今回のフォーラムを開催する運びになったとしている。

  • CBDCに求められるセキュリティ
  • CBDCに求められるユニバーサルアクセス
  • デジタル通貨に関連する情報技術の標準化

フォーラムでは、CBDCに活用し得る具体的な技術や取り組みの紹介、技術面からみた将来のCBDCのあり方などについて意見交換されるという。フォーラムはオンラインで開催され、金融・決済分野の業務や技術に携わる人を対象に、一般参加枠も用意されている。

日銀は、4月からの実証実験に先立ち3月26日にCBDCに関する連絡協議会の設置を発表していた。協議会には、金融庁総合政策局政策立案総括審議官や財務省大臣官房審議官(理財局担当)、日本銀行決済機構局長と共に、全国銀行協会やFinTech協会といった民間団体が参画している。

実証実験の第一弾は、1年ほどをかけて進められる予定だ。結果を踏まえて第二弾に移行するかどうかを検討するとしている。

【参照記事】「決済の未来フォーラム デジタル通貨分科会:中央銀行デジタル通貨を支える技術」参加者の募集について

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec