Apple、独自仮想通貨の発行の可能性を否定。「通貨は国の管理下に留めるべき」

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Appleのティム・クックCEOは、Appleの独自仮想通貨の立ち上げはないことを明らかにした。10月4日、海外メディアTHE BLOCKが報じている。

フランスの新聞レゼコーのインタビューによると、クック氏は「通貨は国の管理下に留まるべきだ。法定通貨と競合する通貨を構築するようなアイディアには賛同できない」と考えを述べている。さらに「国防の観点からも、通貨は国の管理下に留まる必要があり、それが国家の使命であり責務である」と付け加えた。同氏は、国の責任を背負う代表者は選挙によって選出されるが、そうした手順を踏まないいち企業が通貨発行に関与する必要はないと考えを明らかにした。

こうした考えと裏腹に、Apple Pay担当バイスプレジデントのジェニファー・ベイリー氏は仮想通貨に注目しており、興味深く長期的な可能性を秘めているとの考えを述べている。また、同社はブロックチェーン技術に取り組んでおり、2019年2月には米証券取引委員会(SEC)に対して、大手企業140社以上が参加するRBA鉱物サプライチェーンに関するブロックチェーン・ガイドライン作成に関する書類を提出したことも報じられている。

独自で発行するステーブルコインに対して、AppleとFacebookは全く違う考えを持っているが、Appleもブロックチェーン技術に対してはかなりの注目をしておりその活用も視野に入れているのかもしれない。Libraやステーブルコインは金融サービスを受けることができない人々を救うという目的の下でプロジェクトが進行しているが、各国のLibraへの対処を鑑みるにそう単純な話ではないことが明らかとなりつつある。Appleをはじめ、各社はどのようにブロックチェーンと関わっていくのか注目していきたい。

【参照記事】Apple has no plans to launch cryptocurrency, says CEO Tim Cook

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立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。