分散型取引所(DEX)最大手のUniswapが、次の大型アップデート「V3」を5月5日ローンチ予定であることを3月23日に発表した。合わせて、イーサリアムのセカンドレイヤーソリューションであるOptimismへの対応を予定していることも明らかにしている。
AMM(Automated Market Makers)と称されるスマートコントラクトで動く暗号資産取引所のUniswapは、2018年11月にローンチされ、2020年5月にV2が公開されていた。V2の発表以降、わずか1年弱で取引量が1,350億ドルを突破し、今では世界最大の取引所の1つとして認知されている。
今回発表されたV3では、主に次の要素を組み込むという。
- Concentrated Liquidity
- Multiple Fee
- Optimism
Concentrated Liquidity
Uniswapにおける重要な役割を担う流動性プロバイダー(LP)の資本効率を改善するために、板取引に似た新機能を追加する。これにより、LPは提供する流動性のペアに対して従来よりも確実な取引が実現できるようになるという。
Multiple Fee
V2までは、LPの手数料収益が統一されていたが、V3からは0.05%、0.3%、1%から選択できるようになる。これにより、LPは想定される流動性ペアのボラティリティに応じて手数料を調整することが可能だ。
例えば、ETH / DAIのような相関性のないペアでは多くのリスクを取り、USDC / DAIのような相関性のあるペア(ステーブルコイン同士)でリスクを抑えるといったアプローチができるようになる。
Optimism
イーサリアムのガス代問題を解決すべく、UniswapもOptimismへの対応を予定している。5月5日のタイミングでOptimismへ対応するわけではないものの、その後の最優先事項として計画しているという。
Uniswapは、V3からプログラムの核となる一部のコードに対してライセンス性を導入することを明らかにしている。これは、SushiSwapのようなハードフォークによるコピー版が容易に作成されてしまうことを防ぐための試みだ。期間は最大で2年間になるとしている。
また、V3のローンチに伴い最大50万ドルのバグバウンティプログラムが実行されることも発表した。外部のコード監査はTrail ofBits、ABDK、samczsunの3社から受けているという。
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【参照記事】Introducing Uniswap V3
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