仮想通貨発行による資金調達ICOに、ブロックチェーン技術を活用し、管理者がおらず参加者が相互に監視する自律分散型組織(DAO)を組み合わせた新たな資金調達モデル「DAICO」。
先月、仮想通貨イーサリアムの創始者Vitalik Buterin氏によって発表されたばかりの当モデルだが、今月20日にはビデオゲーム開発のスタートアップThe Abyss社により独自のバージョンの構築が行われていることが明らかになった。
The Abyssは、DAICOによる柔軟なプロモーションを行い、調達した資金をゲーム開発者にあてる予定だ。同社のプロジェクト創始者であるBoyko-Romanovsky氏によると、DAICOを早期に採用したプラットフォームとして、ゲーム市場における地位を築きたいという思いもあるという。
同社はDAICOのメカニズムを自社に合うようにカスタマイズしている。たとえば、「バッファ」と呼ばれる1回限りの支払いのオプションの追加や、プロジェクトのフローを月に50%以上増やさないための制限などだ。これにより、急激なフローの上昇を防止する。
さらに、タップとバッファ投票の後、2週間は同じタイプの投票を行えない。投票を正当化するために必要な人数である「定足数」を確立するためのルールも定義した。
来月にはThe Abyssの資金調達が本格的に始まる予定だ。DAICOはICOよりも歴史が浅いため人々に広く受け入れられていくには時間がかかるかもしれないが、Boyko-Romanovsky氏は1年以内に結果を出すと発言している。今後も目をはなせない。
【参照サイト】Vitalik Has a New Idea for ICOs – And It’s Being Tested
【参照サイト】What is a DAO?
【関連ページ】イーサリアム共同開発者が提唱する新たなICO「DAICO」とは?
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