クロスボーダー決済企業Ripple社が5月6日、XRPに関連する事業報告や、仮想通貨市場動向における同社の見解などをまとめた2021年第一四半期マーケットレポートを公開した。
リップル社は、大手金融Morgan StanleyとGoldman Sachsが、ビットコイン(BTC)の資産管理サービス参入の発表やTesla社がビットコイン(BTC)決済を開始するなど、商用利用が促進したと伝えた。仮想通貨市場の時価総額では、3ヶ月の間に約800億ドルから約2,000億ドルに膨れ、機関投資家が利益の原動力となった好調期となったとレポートしている。BTCとETHの先物の建玉は、2月の第1四半期に3倍に増え、同四半期の建玉は0から1億5,000万ドルに拡大。XRP先物の建玉では、2億5,000万ドルから5億ドルに倍増するなど、洗練された企業の参入でレバレッジ効果が高まり、デリバティブ市場の成長も顕著になったと解説している。
リップルXRP総売上高は、昨年の四半期に7,627万ドル(約82億9,000万円)だったのに対し、1億5,034万ドル(約163億1,800万円)と約2倍に成長した。CryptoCompare TopTier(CCTT)の取引量データでは、前期の40%増にあたる0.07%に増加。1日の平均ボリュームが、前四半期の16.1億ドルから、22.6億ドルへと増大したうえ、XRPの出来高最高値を記録した日が4回あり、過去最多となったことは注目に値すると伝えた。
10M XRP以上の残高を持つ「ホエールウォレット」数が、308から319に増加。さらに1Mから10MのXRP保有ウォレットの数も、1,125から1,196に増加した。グローバルなXRPの導入例では、仮想通貨取引Bitrueが、XRPペアを複数追加したほか、1日の取引量が400%増加。オーストラリア最大級の仮想通貨取引所Independent Reserveは、XRP/SGDとXRP/USDの取引ペアを開始した。Kucoin取引所でも、XRP/USDCのペアを追加。Multibankグループが、機関投資家向けの取引所MEXBITを立ち上げ、XRPを含む資産向けのサービスを提供開始した。Lykkeは、ブロックチェーンと既存の金融の間のブリッジトークンに価値を見出し、XRPを再上場している。また同社は、アジアを代表するクロスボーダー決済専門企業であるTranglo社の40%を買収したことで、ODLのサポートをAPAC地域に拡大する。
SEC訴訟進展については、4月22日、SECはリップル社のLack of Due Process and Fair Notice(デュープロセスと公正な通知の欠如)の抗弁を取り消す申し立てを行っている。この抗弁では、SECはリップル社と広範な市場の双方に対し、XRPが投資契約とみなされることを十分に警告していなかったとしている。リップル社はSEC訴訟でのSECアプローチは、米国の仮想通貨(暗号資産)市場だけでなく、フィンテック業界全体に大きな影響を与えていると指摘した。
【関連記事】XRPとは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】Q1 2021 XRP Markets Report
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