FTXが東京オリンピック開催の予測市場を開設、先物取引として提供へ

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暗号資産デリバティブ取引所を運営するFTXが、東京五輪の開催可否を巡る予測市場を開設した。8月9日までに15以上のメダルが授与されることが、開催の判断条件として設定されている。

予測市場(Prediction Market)とは、群衆の知恵を活用することで未来に起こることを予測する市場のメカニズムだ。元々はギャンブルなどのゲーム要素としての側面が強かったものの、2005年にGoogleが経営の意思決定に活用したことで大きく注目を集め始めた。

Googleでは、少数の経営陣による意思決定だけでなく、多数の従業員からの声を予測市場という形で収集することで、より適した経営判断を下している。

予測市場を活用することで、文字通り未来予測を行うことが可能だ。FTXでは、予測市場をデリバティブ取引市場として提供するユニークな取り組みを行なっている。過去には、米大統領選挙でトランプ氏が勝利するかどうかの予測市場を開設していた。

今回の予測市場では、五輪が開催された場合は取引価格が1ドルに、開催されなかった場合は0ドルになるよう設定されている。現時点(3月2日)では0.588ドルとなっており、開催されると予測する人が多い状況だ。

予測市場の概念自体は古くから存在するものの、これまでは仮に胴元が不正をしていた場合でもそれを明らかにすることは難しかった。ブロックチェーンを活用することで、胴元を排除し取引に透明性をもたらすことができる。

ブロックチェーンを活用した予測市場としては、AugurやGnosisといったプロジェクトが先駆者だ。スマートコントラクトとネイティブトークンを使用することで、完全な自動実行を実現している。

FTXも先物取引という形で予測市場を提供しており、東京五輪以外にも2024年にトランプ氏が米大統領に再選するかどうかの予測市場を既に開設している。現時点では0.091ドルとなっており、ほとんどの人が再選しないと予測している状況だ。

その他には、2021年第一四半期におけるビットコインハッシュレートに関する予測市場が開設されている。

【参照記事】OLY2021

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec