シカゴに拠点を置くDeFi Allianceが、DeFi Alliance Fundの設立を2月26日に発表した。アライアンスという形で発足した団体がファンドを設立するのは異例のこととして、多くの注目を集めている。
DeFi Allianceは、60以上の企業・プロジェクトによって構成される団体だ。0xやdYdX、Kyber Network、Synthetix、opyn、Set Protocolといった昨今のDeFi市場を牽引するほぼ全てのプロジェクトが参画している。
DeFiプロジェクトを立ち上げるためのアクセラレーションを提供しており、メンターにはCompoundやKyber Network、Aaveの各創業者が名を連ね、Jump CapitalやMulticoin Capital、Volt Captailといった著名ファンドも協力している。
DeFiプロジェクトへの継続的な流動性の提供や規制への対応、プロジェクトのグロースを主な目的としており、更なる価値提供のために今回のファンド設立に至ったという。
ファンドへの主な資金提供者には、先述の参画団体やメンター陣に加え、実業家のMark Cuban氏や暗号資産のアセットマネジメントを提供するAltonomy、韓国発の暗号資産ファンドHashedなどがあげられる。
2025年までにDeFi市場に参入するユーザーを全世界で10億人にまで増やすことを目指し、そのために主に3つの領域「NFT」「アジア圏」「教育プログラム」に注力する方針を示した。いずれもDeFiとの掛け合わせで資金提供などを行なっていくという。
ここ数年、全世界でDeFiに関するアライアンスがいくつか設立されている。本命はChicago DeFi Allianceであるものの、暗号資産取引所最大手のHuobi Globalが中心となって設立したGlobal DeFi Allianceも注目だ。
その他にも、2021年2月にはRadixやChainlink、Aave、Messariといった著名プロジェクトがGoodFiという団体を立ち上げている。日本からも、2月末にJapan DeFi Allianceが発足したばかりだ。
これらの団体を創業したメンバーには、DeFi市場が一社独占で拡大するものではないとの共通認識が存在している。
【参照記事】Announcing the DeFi Alliance Fund
株式会社techtec リサーチチーム
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