インパクト投資のパイオニアLightrockは5月30日、新たにグローバル・スモールキャップ戦略をローンチすると発表した(*1)。
同戦略の立ち上げは4月後半におこなわれており、4億ユーロ(約676億円)のシード資金を調達し、その大半はすでに投資済みである。2023年に上場株式専門チームを設けたことに続くものであり、Lightrockにとってはこれまでの未上場株投資に加え、初めて上場株式投資を手掛けることになる。
チームの強みであるアクティブ運用、株主エンゲージメント、ファンダメンタルズ分析を活用し、世界の取引所に上場する小型株に投資する。リサーチ能力と長期投資を組み合わせたアプローチは、市場の非効率性を発見し利用することを目的とし、逆張りの視点を取り入れることもある。
ポートフォリオは50~75銘柄で構成され、強固なファンダメンタルズと堅実なバランスシートを有する企業を投資対象とする。ベンチマークであるMSCIワールド・スモール・キャップ・インデックスをアウトパフォームすることを目指す。
同戦略は、Lightrock独自のESG(環境・社会・ガバナンス)とインパクトのフレームワークに沿うものである。同社のインパクト・ESGチームの専門性を活用し、投資アプローチに包括的なESGの視点を組み込み、投資先企業との効果的なエンゲージメントをサポートする。
Lightrockのマネージング・パートナー兼最高経営責任者(CEO)を務めるパル・エリック・シャティル氏は「同戦略の立ち上げは、世界の小型株において、環境や社会への配慮を促すアプローチを求める投資家の需要の高まりに合致するものだ」と述べた(*1)。
同社は、リヒテンシュタインのマクシミリアン公子が設立したグローバル投資会社だ。英国ロンドンを拠点とし、人類と地球に貢献する企業に投資することで、財務的リターンと社会的・環境的リターンの達成を目指すインパクト投資家である。
【参照記事】*1 Lightrock「Lightrock launches its Global Small-Cap Strategy aligned with its proprietary ESG and Impact frameworks」

フォルトゥナ
【業務窓口】
fortuna.rep2@gmail.com

最新記事 by フォルトゥナ (全て見る)
- 持続可能な燃料製造スタートアップElyse Energy、190億円調達。eメタノールやSAFの製造加速 - 2024年12月23日
- BNPパリバAM、新たに低炭素移行インフラ株式ファンド立ち上げ。クリーンエネルギーや持続可能なモビリティなどに投資 - 2024年12月23日
- メタ、AI向け電力需要増に原子力発電に注力。AIイノベーションとサステナ目標達成の両立目指す - 2024年12月23日
- Holtara、25年1月の適用開始前にCSRD対応支援の新プラットフォーム立ち上げ。ESGデータレイク機能など搭載 - 2024年12月23日
- CBRE、新たな気候変動移行戦略を公表。資源効率の最大化や電化など4つの道筋 - 2024年12月20日