米暗号資産取引所を運営するKrakenは12月21日、ノンカストディ型のステーキングサービス大手Stakedを買収したことを発表した。買収金額の詳細は明らかにされていないが、Krakenによると「暗号資産業界最大の取引の一つ」とのことだ。
Krakenは発表の中で「全てのクライアントの為に革新的なステーキング製品を開発し、我々のプラットフォームでサポートされているProof-of-Stake(PoS)のネットワーク数を拡張する」と述べている。
ステーキングとは、PoSのコンセンサスアルゴリズムに参加することで利回りを獲得する仕組みを意味する。つまり、暗号資産を使って収入を得る方法の一つだ。ユーザーは自分の保有する暗号資産をネットワークに預け入れ、ブロックチェーンのオペレーションに参加することで、報酬として暗号資産を得ることができる。
ステーキングサービスは、大きく以下の2種類に分けることが可能だ。
- カストディ型:管理者が顧客に代わって資産を保管するタイプ
- ノンカストディ型:保有者自身がスマートコントラクトで資産を所有・管理するタイプ
今回のKrakenによる買収の主な特徴としては、Stakedがノンカストディ型のサービスを提供する企業ということだ。Krakenはこれまでカストディ型のステーキングサービスを提供してきたが、今回の買収によってユーザーは自分の秘密鍵を完全にコントロールできるようになり、資産の自己管理が可能となる。
Staking Rewardsのデータによると、現在ステーキングに最も人気のある暗号資産は、Solana、Ethereum 2.0、Cardano、Terra、Avalanche、Polkadot、Binance Coin、Algorand、Polygonなどだという。
Krakenによる買収は、2021年の中では5件目だ。また、サンフランシスコの取引所では、今年の間にステーキング事業が約950%成長し、取引額は約160億ドルに達したと発表している。
Krakenは、顧客が暗号資産を自ら保管する権利を尊重する姿勢を示し、「この買収により、当社の顧客は資産管理のための選択肢をより多く持つことができるようになるでしょう。」と述べている。
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株式会社techtec リサーチチーム
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