ディリジェント、マニフェスト・クライメートと提携。GRC測定、報告、開示をサポートする包括的ソリューション提供へ

ガバナンス・リスク・コンプライアンス(GRC、#1)SaaS世界大手ディリジェントは1月25日、人工知能(AI)を活用した気候リスク管理プラットフォームを提供するマニフェスト・クライメートと提携した(*1)。新たなパートナーシップを通じ、温室効果ガス(GRC)の測定、報告、開示をサポートする包括的なソリューションを提供する。

新たなサービスは、ディリジェントのESG(環境・社会・ガバナンス)ソリューションと取締役会クラウドソフトウェア「ディリジェント・ボード」を基盤とし、マニフェスト・クライメートのAIを活用した気候変動評価ソリューションを組み合わせる。

顧客はリアルタイムで排出量のギャップ分析、同業他社のベンチマーキングを行い、規制要件を順守すると共に、自社の気候データが基準や枠組みに照らしてどのように評価されるかを明確に把握できるようになる。

より具体的には、Scope1、2、3排出量を含む、2,000を超える燃料や事業活動に関する監査可能なデータ収集とクレンジング、分析、レポーティングを自動化する。また、事前に作成された80種類の監査対応レポートにアクセスしたり、ビジネスのニーズに合わせて独自のレポート・ダッシュボードをカスタマイズしたりすることができる。

さらに、AIを活用して、複数の基準やフレームワークにおける気候変動開示とリスク管理の整合性を評価し、同業他社や業界リーダーとのベンチマーキングを行える。情報開示と気候変動に関するリスク管理におけるギャップと機会を発見し、気候変動開示を推進するためのベストプラクティスの事例やデータ主導のアクションアイテムにアクセスすることも可能だ。

フォレスターコンサルティングが実施したディリジェントESGの総経済効果(TEI)では、排出量データの収集、検証、共有にかかる時間を60~80%節約し、排出量報告に関連する監査コストを50%削減した(*2)。投資収益率(ROI)は167%に上る。

(#1)GRC…ガバナンス、リスク管理、コンプライアンスの3つの要素を一体的に捉えた経営体制の統合的なリスクマネジメント手法。
【参照記事】*1 マニフェスト・クライメート「Diligent & Manifest Climate Announce Partnership to Help Climate Teams Measure Emissions and Manage Risk with AI
【参照記事】*2 ディリジェント「The Total Economic Impact Of Diligent ESG

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フォルトゥナ

日系・外資系証券会社に15年ほど勤務。リサーチ部門で国内外の投資家様向けに株式レポートを執筆。株式の専門家としてテレビ出演歴あり。現在はフリーランスとして独立し、金融経済やESG・サステナビリティ分野などの記事執筆、翻訳、および資産運用コンサルに従事。企業型DC導入およびiDeco加入者向けプレゼンテーション経験もあり。
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