年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2月4日、2021年度10-12月(第3四半期)の年金の運用状況(速報)を発表した。運用収益額はプラス2.81%の5兆4372億円となった。7四半期連続のプラスで、米国をはじめ世界経済が回復基調となる中、景気回復への期待感による外国株式の上昇などが寄与した。利子・配当収入は9兆187億円だった。
外国株式の収益率は10.54%と2四半期ぶりのプラス。外国債券も2.52%とプラスに転換した。対して国内株式はマイナス1.62%で2四半期ぶりの減。国内債券もマイナス0.02%と3四半期ぶりにマイナスとなり、外国株式と対照を成している。
2001年度からの市場運用開始後の四半期収益率と累積収益額は、収益率はプラス3.79%(年率)、収益額107兆6319億円(累積収益額)、運用資産額199兆2518億円で、いずれも過去最高となった。
運用資産額と構成割合は、国内債券50兆995億円(24,95%)、国内株式50兆503億円(24.92%)、外国債券49兆1167億円(24.46%)、外国株式51兆5631億円(25.68%)。
宮園雅敬理事長は第3四半期について「景気回復への期待感等から米国を中心に外国株式市場が上昇する一方、国内株式市場は小幅に下落した。為替は対ドルで円安となり、対ユーロでも小幅な円安となった。国内外の金利はおおむね横ばい」と総括。GPIFとして「長期的な観点から運用を行い、投資原則・行動規範を遵守し、年金財政に必要な積立金を残すために受託者責任を果たしていく」とコメントを発表した。
【参照レポート】GPIF「2021年度の運用状況」
【参照レポート】GPIF「2021年度第3四半期運用状況(速報)」
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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