株式会社日本クラウドキャピタルの株式投資型クラウドファンドファンディング(CF)サービス「FUNDINNO(ファンディーノ)」で、新プロジェクト「国策『脱炭素社会』を加速!しいたけ栽培から始まるバイオマス発電に向けたエコシステムを構築する再エネベンチャー『TSUBU』の情報が公開された。株式発行者のTSUBU(ツブ)株式会社は目標募集額500万円、上限応募額2千万円を、5月5日から7日までに募る。投資金額は10万円コース (8株)、30万円コース (24株)、50万円コース (40株)の3種。成約するとエンジェル税制の優遇措置Bが適用され、対象企業への投資額全額をその年の他の株式譲渡益から控除できる。控除対象となる投資額の上限はない。
ツブ社のビジネスモデルは、太陽光による自家発電で電気代フリーの菌床シイタケ栽培を全国で活発化させ、その過程で発生した廃菌床をバイオマス発電の燃料として供給することで脱炭素社会を目指すというもの。農園の確保から生産販売ラインの構築、太陽光発電による売電、菌床チップの確保、バイオマス発電設備建設のためのJV(ジョイントベンチャー)の設立までを幅広く手掛けており、今後はバイオマス発電を稼働するだけの菌床チップ確保に向けて農地を拡大すると同時に、そこで栽培を担う営農事業者を募り、全国にFC(フランチャイズ)展開していく計画。
バイオマス発電を稼働させるには約40棟での栽培が必要となる見込みで、既に27棟を確保。さらに、バイオマス事業のモデルとしてジョイントベンチャーをブレアエナジー株式会社と合同設立し、小型バイオマス発電の運用を2021年度末にローンチする予定だ。
「異業種から農業へ参入するには、生産ライン構築とは別に農地の確保や営農権の取得など、地域農業委員会からの許諾が必要。さらに、電力の自家消費や太陽光発電による売電、農作物以外の物を生産する際に必要となる用途変更の申請はハードルが一層高くなる。当社はJAとの連携や障がい者雇用などにより、これらをクリアし、埼玉県深谷市、東京都西多摩郡瑞穂町で電力の自家消費による菌床しいたけ栽培をスタートさせている。実績があることでさらにハードルを下げることにもつながり、事業成長にも寄与していく」と同社はアピールしている。
世界規模で地球温暖化対策の必要性が叫ばれ、日本でも「2050年までに温暖化ガス排出をゼロにする」目標を打ち出した。さらに、米国主催の気候サミットで4月22日、菅義偉首相は日本の2030年度の温室効果ガス削減目標を「2013年度から46%削減、さらに50%の高みに向け挑戦を続けていく」と宣言。バイデン米大統領も、自国の温室効果ガス排出量を2005年比で50~52%削減する新たな目標を公表し、脱炭素の潮流がさらに強まっていくのは確実。同社も、CSR(企業の社会的責任)を目的として「カーボンニュートラル」を掲げる企業の増加を、追い風として期待している。2026年までにシイタケ累計生産量4300トン、IPO達成を目指す。
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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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