Forbesが世界の有力なブロックチェーン企業を選出する「Forbes Blockchain 50」を公開した。2021年で3回目となり、3年連続で選出されたのは12社となっている。
Forbes Blockchain 50では、売上が10億ドル以上ないし評価額が10億ドル以上の企業が対象とされている。過去に96社が選出されており、3年連続で選出された企業は、Ant GroupやCoinbase、IBM、JPモルガン、Microsoft、ウォルマートなど12社だけとなった。
特徴としては、これらの企業はブロックチェーンのユースケースを追求するだけでなく、独自のプラットフォームやローンチパッドを提供している点があげられている。その中でも、Coinbaseは唯一の暗号資産・ブロックチェーンに特化した企業として紹介された。
Forbesのまとめによると、ブロックチェーンのユースケースとして最も有望なのはサプライチェーンの領域だという。ウォルマートがその筆頭となっており、自社プロセスを改善しただけでなくパートナー団体も取り組みに巻き込んでいる点が評価された。
また地域カテゴリについても言及されている。初回となった2019年版では、50社のうち33社が米国、13社が欧州を拠点にする企業となっていた。続く2020年もこの傾向は変わらなかったものの、2021年は米国以外の企業が半数を占めているという。特に中国を含むアジアや中東、アフリカの躍進が目立っている。
中国では暗号資産の取引が禁止されている中、ブロックチェーンへの投資を積極的に進めた結果が今年の選出に影響を与えると考えられるだろう。
一方で、今年のリストには暗号資産取引の関連事業を手掛けてる企業も数多く選出されている。ビットコイン大量購入で話題のマイクロストラテジーや決済プラットフォームのSquare、デリバティブ取引所のCMEグループなどが紹介された。
業界としては金融分野が最も多くを占めているといい、これは3年連続の結果となっている。興味深いのは、大企業にも関わらずイノベーションの典型例であるブロックチェーンに積極的に取り組んでいる点だ。
また、ソフトウェア業界からの選出数が減少している点も特徴としてあげられるだろう。単純なツール開発ではなく、基盤システムとしてのブロックチェーンに少しずつ注目が集まっていることの表れではないだろうか。
【参照記事】Blockchain 50 2021
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