分散型アプリケーションDappsのプラットフォーム「イーサリアム」の開発者であるジョセフ・ルービン氏は5月11日、イーサリアムブロックチェーンは大型アップデート「セレニティ(Serenity)」によって約1,000倍のスケーラビリティを持つようになると発言した。また、同氏はコインテレグラフ日本版のインタビューに対し、セレニティの実施が18〜24か月以内に予定されていることも表明したという。
イーサリアムは、コンセンサスアルゴリズムをProof of Work(PoW:プルーフ・オブ・ワーク)からProof of Stake(PoS:プルーフ・オブ・ステーク)へ移行するため、段階的にアップデートを実行している。セレニティはこのアップデートにおける最終アップデートの名称だ。イーサアリアムの創始者であるヴィタリック・ブテリン氏は、PoWが必要とする膨大な電気がもたらす環境への影響を懸念し、早期からPoSへの移行を提唱していた。
コインテレグラフ日本版によると、ルービン氏は「イーサリアムの次期アップグレードに関する開発は、4つのフェーズに分けられており、既に8つのグループが新バージョンの開発に取り組んでいる」としている。また、年末までに新バージョンであるイーサリアムの試験運用が開始されることも明らかとなった。
セレニティの実装の目玉はPoSだけではない。ルービン氏によると、古いブロックチェーンから新しいブロックチェーンにイーサリアム上のトークンを移動できる他、双方向にシームレスな移動も可能だという。また、「プライベートトランザクション」と呼ばれる新たな機能も搭載される。
【参照記事】ジョセフ・ルービン氏、仮想通貨イーサリアム2.0「2年以内にスケーラビリティ1000倍に」
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立花 佑
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