アラブ首長国連邦(UAE)の金融規制当局が、ドバイにある特区において暗号資産取引を積極的に推進することに合意したと9月22日に発表した。
UAEの証券商品委員会(SCA)は、ドバイ世界貿易センター局(DWTCA)との合意により、ドバイの自由経済特区で暗号資産取引を支援していく意向を示している。具体的には、暗号資産を含む金融資産を取り扱うための規制の整備や、暗号資産の発行および上場をサポートするようだ。
SCAの発表によると、DWTCAは国内外のビジネス機会を求める企業に対して、整備された独自のエコシステムを提供しているという。また、新興企業や中小企業が、国内で事業を立ち上げた後に、国際市場へと進出していくためのサポートも提供している。
DWTCAの局長を務めるHelal Saeed Almarri氏は、「UAEはブロックチェーンに関する研究と開発のリードしています。我々のミッションは、エミレーツ・ブロックチェーン戦略に沿ったものです。」とコメントした。
ドバイ政府は2018年に「エミレーツ・ブロックチェーン戦略2021」を公表している。これは、UAE政府がビザの申請や請求書の支払いといった国内での手続きの50%をブロックチェーンで処理することを目標に掲げたものだ。
今回の合意に際しては、NFTへの関心が高まっていることにも言及された。NFTを含むブロックチェーンなどの未来の技術が、商取引で重要な役割を担う可能性を認識し、持続可能なエコシステムを今の段階から構築しておくことが必要だと述べている。
ドバイは、世界的にも暗号資産を歓迎する都市として認知されていたが、国をあげて暗号資産都市として盛り上げていく姿勢だ。5月には、SCAとドバイ空港自由特区局(DAFZA)との間でも、今回と同様の推進協定が結ばれていた。
その他にも、2月には自由貿易圏として認められているラシード港で暗号資産決済が導入されるなど、他国に先がけて様々な取り組みを行なっている。
株式会社techtec リサーチチーム
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