暗号資産の自動損益計算サービスを提供するクリプタクトは11月1日、DeFi取引の損益計算に対応するサービスを12月15日から開始予定であることを発表した。複雑なDeFi取引の計算が自動で行われることにより、確定申告時などに活用できるようになる。
クリプタクトは、2018年に設立されたFinTech企業で、暗号資産の損益計算サービスを提供する会社だ。これまでは利用者自身が取引の詳細内容を確認・記載することが主流だったが、今後は独自の解析システムを構築することで、DeFi取引の自動判定を行うサービスをリリースするとのこと。
DeFi市場は昨今、急速に拡大を続けている。クリプタクトによると、DeFi取引者数の割合は昨年対比で3倍に伸びているという。これまでDeFi取引における税務上の損益把握は、行われた取引を整理する中央管理者がいないことなどもあり、各利用者がそれぞれ入出金履歴や取引の種類を記録して管理する必要があった。
今回クリプタクトが提供するDeFi自動計算サービスは、これまでユーザーが抱えていたDeFi取引の税務上の煩雑性を簡略化し、確定申告を行う上での敷居を下げるものになる。近年急速に高まっていたマーケット需要に対応した形だ。
サービス開始時点での対応ブロックチェーンは、DeFiで主に利用されるバイナンススマートチェーン(BSC)とイーサリアム(Ethereum)となっており、合計130個以上のスマートコントラクトに対応するという。また、対応取引の種類は、Liquid Providerトークン(LPトークン)、ステーキング、レンディング、スワップとなる予定だ。
クリプタクトのユーザーは、取引を行ったブロックチェーンから画面を選択し、自身のウォレットアドレスを登録するだけでサービスの利用が可能となる。ウォレットアドレスに紐づくトランザクションをシステムが解析し、関連するスマートコントラクトを特定することで、入出金履歴を自動で判別する仕組みだ。
発表によると「今後は網羅性を高めるために、クリプタクトのユーザーの多くが利用しているブロックチェーン、スマートコントラクトから順次対応を拡大していく予定」と説明されている。
【参照記事】【日本初】クリプタクト、暗号資産取引DeFiの損益計算に自動対応開始!利用者数最大のバイナンススマートチェーン他に対応
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株式会社techtec リサーチチーム
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