独コベストロとドーモ・ケミカルス、サプライチェーン管理にブロックチェーンを試験導入

ドイツの高品質エンジニアリング材料メーカーであるドーモ・ケミカルス、及びハイテク素材メーカーのコベストロは、プラスチックのサプライチェーンにブロックチェーンベースのトレーサビリティソリューションを試験的に導入している。情報の機密性を守りながら、プラスチックの原料から最終製品に至る全てのプロセスの透明性を確保し、ブランドオーナーやOEM事業者の持続可能性を高める狙い。

ブロックチェーンプラットフォームはプラスチック素材のデジタルバージョンを作成し、原材料から製造、成形業者、OEM、ブランドオーナーまで、流通プロセスのエンドツーエンドの追跡を可能にする。

プロセスの初期フェーズで、プラスチック樹脂の証明書と監査レポートがブロックチェーンに記録される。成形工程では、添加剤を記録した部品構成表が記録され、ブランドオーナーは最終製品に使用されたプラスチックの起源と詳細を証明できる。サプライチェーン全体を通じて、プラスチックはQR、RFID、NFC、化学トレーサー、DNAなどを使用して管理される。

Circulariseはブロックチェーンベースのプラスチックのトレーサビリティと循環経済を促進するオランダのスタートアップだ。同社のソリューションは暗号手法「ゼロ知識証明」を使用し、サプライチェーン上のポジションやデータ、IDを共有することなく必要な情報の検証を可能にする。

コベストロは2018年売上高が146億ユーロ(1兆7100億円)の世界最大のポリマー製造企業のひとつ。ドーモ・ケミカルスはポリアミドの主要なサプライヤーだ。3社は2019年10月に共同イニシアティブ「Circularise PLASTICS」を立ち上げ、年始に米ラスベガスで開催された世界最大級の家電・技術見本市「CES 2020」でプラスチック追跡ソリューションとして公開した。

ドーモ・ケミカルスのグローバルプロダクトマネジメントディレクターのThomas Nuyts氏は、「業界としてこうした規格を持つことによって、中央権力を回避でき、すべての参加者が公平に権利を得られる」と強調した。

【参照PDF】Circularise, Covestro and Domo showcasing plastics traceability solution at CES 2020

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高橋奈夕

高橋奈夕

国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。