中国アリババ傘下Ant Group、2030年までにカーボンニュートラルを目指す

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中国の大手Eコマースアリババグループ傘下にあるAnt Groupは3月12日、2030年までにカーボンニュートラルを目指す計画を発表し、技術革新による排出量削減への支援を発表した。今後は、再生可能エネルギーやグリーン技術の研究開発を支援するためのカーボンニュートラル基金を設立し、業界パートナーと協力してグリーンファイナンスを推進するとしている。

Ant Groupは中国大手デジタル決済プラットフォームであるAliPayの提供で知られる金融関連会社。同社は、電力購入による直接的および間接的な排出を中和するためのロードマップを提示している。2030年までに、サプライチェーンやビジネストラベルなどの分野をはじめ、これまで管理されていなかった発生源からの炭素排出量を完全に相殺する計画だという。また、炭素削減プロセスを追跡するシステムなど、気候変動への取り組みにブロックチェーンソリューションを適用する方法も模索していることも明らかにした。

Ant Groupは、2022年冬季オリンピックの公式サービスプロバイダーで炭素削減ソリューションの評価をサポートする中国環境ユナイテッド認証センター(CEC)を招き、カーボンニュートラル計画を設計するカンファレンスに参加。CO2削減への透明化と説明責任の確保にも努めたい意向を示している。

Ant Groupは、近年グリーンデジタルファイナンスに注力しており、2016年には低炭素活動を奨励するイニシアチブ「Ant Forest」の提供を開始している。Ant Forestには2020年現在で5億5,000万人が参加し、2億本以上の植樹が完了しているという。このカーボンオフセットスキームは中国北部の砂漠の端に沿って伸びる4,500kmの「緑の万里の長城」を建設するという北京の目標に沿ったもので、目標が達成されれば2050年には新たな森林が中国国土の42%以上を占めることになる。

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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