ノンファンジブルトークン(NFT)マーケットプレイスのZoraは、イーサリアムのマイニングで発生するカーボンフットプリントの削減を目指した環境保護への意識を高めている。Zoraの共同創設者Dee Goens氏は3月4日、暗号空間のカーボンオフセット支援団体を通じて、CO2排除のための寄付を行ったという同氏のツイートで明らかになった。3月5日、ブロックチェーンと暗号資産メディアのDecryptがレポートしている。
NFTマーケットプレイスZoraは、2020年元CoinbaseのプロダクトマネージャーであったJacob Horne氏とマーケティングマネージャーを務めていたDee Goens氏、ソフトウェアエンジニアDai Hovey氏、Slava Kim氏らによって創設されたコミュニティドリブンのNFTマーケットプレイスである。
イーサリアムでは現在、ETHをマイニングするために大量のエネルギーを必要とするPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用している。金融やビットコイン関連ニュースDigiconomistのEthereum Energy Consumptionインデックスによると、イーサリアムは平均的なトランザクションで、54kWhを使用しているという。しかし、現在ブームとも称されるNFTでは、マイニングに左右されずに入札や取引が無制限に行われるため、イーサリアムでのトランザクションコストは高額になってしまうと指摘されている。イーサリアムは段階的にアップデートが進められ、いずれPoWから暗号資産のコインエイジにより報酬を獲得するPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用する開発が目下進行中だが、完全な移行時期についてはまだ未定である。
Zoraは、イーサアムマイニングで発生するCO2削減への一貫として、暗号市場でカーボンオフセットの促進を支援する団体であるOffsetraを通じて支援を行った。同社は、南米ホンジュラスのCerrode Hula風力発電所へ30T排出量に(€150)相当分を寄付。この風力発電では、石炭発電と比較して226,978トンのCO2eが大気中に放出されるのを防ぐことができる。またブラジルアマゾンの熱帯雨林を保護するプロジェクトAgrocortex REDDへは20T(€260)に相当する支援を行った。今後30年間で、1,400万トン以上のCO2が大気中に放出を削減でき、アマゾンの豊かな生物多様性の保護への貢献も期待できるという。
OffsetraのアドバイザーDrew Bonneaus氏は「NFTは、環境問題に関する認識と教育のための素晴らしい機会を提供している」とDecryptに語った。
【参照記事】NFT Platform Zora Chips Away at Ethereum’s Carbon Footprint
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