米大手ベンチャーキャピタルAndreessen Horowitz(a16z)は1月7日、「より良いインターネットを構築する方法」として、各国政府が今後Web3.0普及のために取り組むべき行動の原則を10個列挙した。
a16zは、2021年を「Web3.0の分岐点」としており、多くの政策立案者がWeb3.0の可能性を把握し始めた年であると表現している。また、政策立案者はWeb3.0を実用化するために、今後1年間でWeb3.0についての法的または規制的な制度を設計する必要があると述べた。
今回a16zが提言した内容は、公共部門、民間部門、市民社会の関係者との議論を元に作成されている。具体的な内容は次の通りだ。
- 分散型のデジタルインフラを発展させるための明確なビジョンを確立する
- ガバナンスと規制に「複数の利害関係者」アプローチを導入する
- 様々なWeb3.0活動に対し、対象を絞りリスク調整がなされた監視体制を構築する
- 複数要素を結びつける構成方法、オープンソースのコード、開かれたコミュニティの力でイノベーションを促進する
- イノベーションがもたらす経済的利益へのアクセスを拡大する
- 自律分散型組織(DAO)の可能性を切り開く
- 持続可能な社会の実現に向けたWeb3.0を展開する
- 金融包摂とイノベーションにおいて、十分に規制されたステーブルコインの役割を受け入れる
- 世界各国と連携し、規格や規制の枠組みを調和させる
- デジタル資産の報告に関して、明確かつ公正な税制を提供するとともに、税務コンプライアンスのための技術的ソリューションを活用する
a16zは、各国政府が上記の原則を受け入れることで、Web3.0のメリットを最大限に活かすことができ、Web3.0の予期せぬ課題にも対処することができると述べている。
a16zがWeb3.0に関する政策提言を行うのは今回が初めてではない。昨年10月にも、a16zは米国連邦議員に向けてWeb3.0に関する報告書を提出した他、同時期に様々な米国政府機関の関係者とWeb3.0の今後について議論したと報道されている。
【参照記事】How to Build a Better Internet: 10 Principles for World leaders Shaping the Future of Web3
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株式会社techtec リサーチチーム
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