GMOコインが取り扱う仮想通貨コスモス(ATOM)とは?

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今回は、GMOコインが取り扱うコスモス(ATOM)について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. GMOコインとは?
    1-1.GMOコインの概要
    1-2.GMOコインの特徴
  2. GMOコインに上場しているコスモス(ATOM)とは?
    2-1.コスモス(ATOM)の概要
    2-2.コスモス(ATOM)のスタッツ
    2-3.コスモス(ATOM)の特徴
    2-4.コスモス(ATOM)の将来性
  3. まとめ

イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)など、複数のスマートコントラクトプラットフォームが台頭する中で、ブロックチェーン間のデータや資産の相互運用(インターオペラビリティ)がテーマとなっています。

インターオペラビリティの実現に取り組むプロジェクトの中でも、注目を集めているのが「コスモス(ATOM)」です。大手取引所BinanceのDeFiチェーンやデリバティブDEX大手のdYdXなど、有力なプロジェクトがコスモス基盤でブロックチェーンを構築しており、そのネットワーク規模を拡大しています。

今回は、国内取引所GMOコインで取扱いのあるコスモス(ATOM)についての概要や特徴、将来性などを解説していきます。

①GMOコインとは?

1-1.GMOコインの概要

GMOコイン
GMOコインとは16年10月に設立された国内の仮想通貨取引所で、金融庁から「暗号資産交換業者」としてライセンスを取得しています。GMOコインは「GMOクリック証券」など金融分野のサービスを展開している「GMOインターネットグループ」が運営を行っているため、金融サービスのノウハウや堅牢なセキュリティ、管理体制のもと利用ができることが特徴です。

GMOコインでは仮想通貨取引だけでなくステーキングやレンディング等、様々なサービスを展開しており、初心者から上級者まで多くのユーザーに利用されています。

1-2.GMOコインの特徴

①手数料が無料

GMOコインでは、日本円の出金や口座開設、即時入金や仮想通貨の預入および送付といった各種手続きにかかる手数料が全て無料となっているため、ユーザーは比較的お得に取引を行うことができます。

②信頼性が高い

前述の通り、GMOコインは東証プライムに上場している「GMOインターネット」グループによって運営されているため、グループにおいて長年培われてきた金融サービスに関するノウハウを活用し、信頼性の高い取引サービスを提供。こうした特徴もあり、GMOコインの口座数は46万件を越えています(21年11月末時点)。

③取扱銘柄数が豊富

GMOコインでは、ビットコイン(BTC)をはじめとする人気の高い銘柄を含む、豊富な通貨を取り扱っています。

④セキュリティが徹底している

GMOコインでは、ユーザーから預託された資産を全て分別管理しているほか、オフライン環境で資産を保管する「コールドウォレット」を採用しているなど、そのセキュリティ体制も徹底されています。

⑤投資サービスが豊富

GMOコインは、一定の間隔で一定額の仮想通貨を自動で購入することが可能な「つみたて暗号資産」、証拠金の2倍の資産を取引できる「レバレッジ取引」などの幅広いサービスを提供しているため、ユーザーは自身のニーズに合ったスタイルで取引することが可能です。

②GMOコインに上場しているコスモス(ATOM)とは?

2-1.コスモス(ATOM)の概要

Cosmos
コスモスは相互運用可能なブロックチェーンを構築するためのネットワークとツールからなるエコシステムです。プロジェクトは2014年に米国のTendermint社の創設者Jae Kwon(ジェ・クォン)氏が発足し、2017年のICOで約1,700万ドル(約18億円)を調達しています。

コスモスのビジョンは、開発者がブロックチェーンを簡単に構築できるようにし、ブロックチェーン同士が取引できるようにすることで、ブロックチェーン間の相互運用を可能にすることです。最終的に、ブロックチェーンのネットワークである「Internet of Blockchains」の実現を目指しています。

コスモスが公開しているオープンソースツール「Tendermint」、「Cosmos SDK」、「IBC」により、カスタム可能、安全性、スケーラビリティ、相互運用性を備えたブロックチェーンを迅速に構築できるようになっています。

2022年6月現在、コスモスのエコシステムには49のブロックチェーンがあり、それらのトークンの資産総額は487億米ドルに上ります。さらにそのうえでは265のアプリケーションがローンチされています。

Cosmos.networkから引用

2-2.コスモス(ATOM)のスタッツ

  • ティッカーシンボル・・・「ATOM」
  • 現在の価格(22年6月11日現在)・・・8.29ドル(約1,114.75円)
  • 時価総額・・・約23.7億ドル(約3192.8億円)
  • 時価総額ランキング・・・31位
  • 循環サプライ・・・約2.8億ATOM
  • 発行上限・・・データなし

2-3.コスモス(ATOM)の特徴

①異なるブロックチェーン同士の接続が可能


Cosmosネットワークは、Proof of Stakeブロックチェーンのメインネットと、Zone(ゾーン)と呼ばれるカスタマイズされたブロックチェーンで構成されています。各ZoneはCosmos SDKを使用して作成された独立したブロックチェーンです。

メインチェーンであるHubは接続されたZones間で資産やデータを転送する中継レイヤーのセキュリティを維持します。代表的なHubは「Cosmos Hub」ですが、他のHubも存在します。

なお、ネットワークは完全にパーミッションレス(無許可型)であるため、誰でもHubとなるブロックチェーンやゾーンを作成できます。また「ハブ」の中にはイーサリアムブロックチェーンと繋ぐことも可能なものもあり、その可能性は広がっています。

②ブロックチェーンの構築が可能

コスモスでは「CosmosSDK」と呼ばれるブロックチェーン開発ツールが提供されており、比較的簡単に新たなブロックチェーンを構築することが可能です。

CosmosSDKには、標準化された基本モジュールが用意されているため、そこにプラグインを使って必要な機能を追加していくことで、ゼロから作らなくとも容易に新たなブロックチェーンの開発が可能です。

すべてのZoneは独自のトークンを持ち、独自のトランザクションを処理し、独自の開発環境を実装できます。そしてCosmosネットワーク内の他のZoneと相互運用が可能です。

③ステーキングが可能

コスモスではATOMをロックアップすることで報酬が獲得できる「ステーキング」が可能なほか、ステーキングの数量に応じてプロジェクトの方針を決定する投票権を得ることができます。

なお、コスモスではコンセンサスアルゴリズムとして「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」が採用されています。

2-4.コスモス(ATOM)の将来性

コスモスは22年上半期に下記4つのインセンティブ付きプラットフォームのテストネットローンチする計画を発表しています。いずれも開発者や利用者に報酬を支払う仕掛けがあり、エコシステムのさらなる発展につながる施策となっています。

①Archway

開発者に報酬を与えるスマートコントラクト・プラットフォームです。デベロッパーへの報酬メカニズムが組み込まれているため、次世代のDApps(分散型アプリケーション)を誘致するのに役立ちます。デベロッパーは、自身が開発したDAppsがネットワーク上で利用されると、その量に比例して報酬を受け取ることができます。

Archwayにおけるインセンティブ・テストネット「Torii」が4月11日にローンチされ、メインネット実装前の最後のテストネット段階となっています。

②Celestia

モジュール型のブロックチェーンネットワークで、コンセンサスとアプリケーションの実行を別々のレイヤーに分離して処理するという特徴があります。開発者は、独自のコンセンサスネットワークを構築する必要がなく、バーチャルな実行環境で簡単に開発することができます。

5月25日に「Mamaki」という、予備的テストネット「devnet」のアップグレード版として機能する新たなテストネットをローンチしており、システムの実現に一歩近づいています。

③Tgrade

ソフトウェア開発キット「CosmosSDK」上で動くスマートコントラクトモジュールの開発チーム「Confio」が手掛けるDeFi(分散型金融)プラットフォームです。Tgradeは、ゲーム・エンゲージメント関連のテストを実施しました。

6月9日にメインネットのローンチまであと少しであることを発表しています。

④Umee

Umeeはブロックチェーン間を相互接続するクロスチェーンDeFiハブを目指す、Cosmos SDKブロックチェーンです。Umeeブロックチェーンは、Cosmosエコシステム、イーサリアムメインネット・サイドチェーン・レイヤー2等のプロトコル間で相互運用性を促進し、クロスチェーン流動性提供やポジションにレバレッジを掛けることができます。

2月に大手仮想通貨取引所の「FTX」に仮想通貨「Umee(UMEE)」が上場しているほか、4月にはインセンティブ・テストネット「Umeeverse Party」がローンチされました。6月には米コインベース・カストディでサポートされるなど、コスモスで今最も勢いのあるプロジェクトとなっています。

③まとめ

コスモスは、そのブロックチェーン開発機能の利便性の高さと、クロスチェーンでの応用力が高いため、BinanceやCrypto.com、dYdXなどの主要な組織のブロックチェーンにも使用されています。

また、その最大の特徴として、異なるブロックチェーン同士の接続が可能という機能を持っており、この利便性の高さからさまざまなユースケースでの活用が期待されています。

また、4つのインセンティブ・テストネットも開発が着々と進められており、今後ATOMの需要はさらに高まっていくことが予想されます。興味のある方はGMOコインの口座を開設し、ATOMを取得してみましょう。独自にステーキングをしてみることで、ブロックチェーンへの理解を深めて見ても良いでしょう。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12