今回は、GMOコインの貸暗号資産プレミアムについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。
目次
- GMOコインとは
1-1.GMOコインの概要 - 貸暗号資産プレミアムとは
2-1.貸暗号資産プレミアムの概要
2-2.取り扱い通貨
2-3.「貸暗号資産プレミアム」の特徴 - 利用方法
3-1.申し込み
3-2.レンディング(取引開始日)
3-3.判定(判定日)
3-4.受け渡し(取引決済日) - まとめ
22年9月21日、国内の暗号資産(仮想通貨)取引所GMOコインが新たに「貸暗号資産プレミアム」サービスを開始しました。
貸暗号資産は仮想通貨のレンディングサービスのことを指し、ユーザーが自身の保有する仮想通貨を取引所に対して貸し出すことで、見返りとして賃借料を受け取るシステムです。
GMOコインの「貸暗号資産プレミアム」は通常より利回りが向上しており、注目が集まっています。今回は「貸暗号資産プレミアム」の概要や内容を詳しく解説していきます。
①GMOコインとは
1-1.GMOコインの概要
GMOコインは、16年10月に設立されたGMOコイン株式会社が運営する仮想通貨取引所です。22年のオリコン顧客満足度®調査では、「満足度の⾼い暗号資産取引所 現物取引ランキング」で二年連続の総合一位となり、ユーザーから指示される取引所として知られています。
最短10分で口座の開設が可能で、日本円の出金をはじめとする各種手数料がゼロとなっています。「ビットコイン(BTC)」や「イーサリアム(ETH)」、「リップル(XRP)」などをはじめとする人気のコインを取り扱っており、国内最多レベルの取扱銘柄数を誇っています。
取引所(現物)の取扱銘柄 | 23種類:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、ネム、クアンタム、チェーンリンク、ポルカドット、エンジンコイン、シンボル、テゾス、コスモス、エイダ/カルダノ、メイカー、DAI、FCRコイン、アスター、ソラナ、ドージ |
販売所の取扱銘柄 | 20種類:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、クアンタム、チェーンリンク、ポルカドット、テゾス、コスモス、エイダ/カルダノ、メイカー、DAI、ソラナ、ドージ、チリーズ、ザ・サンドボックス、ファイルコイン |
GMOコインはレバレッジ取引やアプリ機能も充実しており、仮想通貨取引の初心者から上級者まで、さまざまな投資家が利用する取引所となっています。
②貸暗号資産プレミアムとは
2-1.貸暗号資産プレミアムの概要
冒頭でも触れた通り、GMOコインは22年9月21日、新たに「貸暗号資産プレミアム」を展開することを開始しました。
貸暗号資産プレミアムは、これまでの貸暗号資産取引に「円転特約」と呼ばれるシステムが追加されたサービスです。円転特約とは、ユーザーが取引所に対してレンディングを行った仮想通貨(元本)のレートが、判定日が来た段階において、GMOコインが事前に設定した「特約レート」より高いか否かで、元本の受け取りが仮想通貨または日本円となるシステムのことを言います。このシステムが追加されたことによって、ユーザーはこれまでよりもさらに高い年率で仮想通貨のレンディングを行うことが可能になります。
貸暗号資産プレミアムの利用にあたっては、レンディングを行う仮想通貨とは別に、「必要証拠金」として日本円の預け入れが必要となるため、注意が必要です。
2-2.取り扱い通貨
「貸暗号資産プレミアム」で取り扱われる通貨は、下記の通りです。
- ビットコイン(BTC)
最小貸出数量:0.5BTC/回
最小貸出単位:0.1BTC/回 - イーサリアム(ETH)
最小貸出数量:5ETH/回
最小貸出単位:5ETH/回 - リップル(XRP)
最小貸出数量:10,000XRP/回
最小貸出単位:10,000 XRP/回
なお、初回における募集銘柄は「ビットコイン(BTC)」に限られているため、注意が必要です。
2-3.「貸暗号資産プレミアム」の特徴
高い年率でのレンディングが可能
前述の通り、貸暗号資産プレミアムでは「円転特約」のシステムが追加されたため、ユーザーは「15%以上」という高い年率でのレンディングを行うことが可能です。
GMOコインが手がけているもう一つのレンディングサービスである「貸暗号資産ベーシック」では、最大年率が10%に設定されているため、貸暗号資産プレミアムではこれに比べてもさらに大きなリターンを獲得することが期待できます。
②短期間でのレンディングが可能
貸暗号資産プレミアムは短期間でのレンディングに対応しています。具体的には、最短で一週間、最長でも二ヶ月という短期間において、高い年率でのレンディング料を獲得することができるようになっています。
なお、実際の貸出期間については、募集のたびにGMOコインによって設定が行われるということです。
③受け取りは日本円あるいは仮想通貨
貸暗号資産プレミアムでは、レンディングを行う際は仮想通貨を用いますが、払い戻しされる際には日本円での受け取りとなる可能性があります。
具体的には、判定日に「判定レート」が「特約レート」より高いケースでは、レンディングを行った仮想通貨をGMOコインが特約レートに則って買い取るため、ユーザーは取引決済日に日本円および特約権料(貸し出した仮想通貨と同一銘柄)を受け取ることとなります。
一方で、判定日に「判定レート」が「特約レート」と同じあるいはそれを下回っているケースでは、レンディングを行った仮想通貨が払い戻されるため、ユーザーは取引決済日に仮想通貨と特約権料を受け取ることとなります。また、どちらのケースであっても、預け入れられた「必要証拠金」は取引決済日にユーザーに対して払い戻されるシステムとなっています。
③利用方法
3-1.申し込み
「貸暗号資産プレミアム」を利用するには、まずログイン後の会員ページより「貸暗号資産」をクリックし、「プレミアム」に表示されている募集要項を確認の上、専用フォームから申し込みを行います。
3-2.レンディング(取引開始日)
申し込みが完了すると、取引開始日に選択した仮想通貨および必要証拠金の引き落としが実行されます。必要証拠金については、下記の計算方法で算出された金額(日本円)が必要となります。
「貸出仮想通貨数量 × 募集要項において決められた特約レート × 50%」
なお、特約レートは毎回募集の度に異なり、取引の開始日に確定されるということです。また、万が一必要証拠金が不足している状況においては、取引が自動的にキャンセルされてしまうため、口座には事前に十分な日本円を用意しておくようにしましょう。
3-3.判定(判定日)
貸出期間が終了し判定日を迎えると、募集要項において設定された判定日の段階における仮想通貨のレート(判定レート)が特約レートより高いか否かで、レンディングした仮想通貨の受け取りが「仮想通貨」あるいは「日本円」のいずれかに決定される仕組みです。
なお、詳しいシステムは前述した通りです。
3-4.受け渡し(取引決済日)
上記全てが終了すると、判定に基づいてGMOコインがあらかじめ設定した「取引決済日(判定日の数営業日後)」に、仮想通貨もしくは日本円、特約権料、そして必要証拠金がユーザーの口座に反映される仕組みとなっています。
なお、取引の自動更新は現段階で受け付けていないほか、レンディングの中途解約は原則不可となっているため、注意が必要です。
④まとめ
GMOコインは日本を代表する仮想通貨取引所として知られており、顧客満足度で二年連続第一位を獲得するなど、多くの投資家に愛されています。
今回の「貸暗号資産プレミアム」の展開によって、ユーザーはこれまで以上に高い年率で仮想通貨のレンディングを行うことができるようになるため、より資金効率の良い資産運用が可能となります。初回では「ビットコイン(BTC)」が年率30%でレンディング可能なため、興味のある方はこの機会にGMOコインで口座を開設し、貸暗号資産プレミアムを活用してみることをおすすめします。
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中島 翔
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