ハッシュレートからビットコイン価格の転換点を予想するには?元トレーダーが解説するビットコイントレードのポイント

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証券会社を経て、仮想通貨取引所でトレーディング業務に従事した後、現在は独立して仮想通貨取引プラットフォームのアドバイザリーや、コンテンツ提供事業を運営する中島翔のコラムを公開します。

目次

  1. ハッシュレートとは?
  2. ハッシュレートと相場の関連性
  3. ハッシュレートの使い方
  4. ハッシュレートが確認できるサイト
    4-1. Blockchain.com
    4-2. BitinfoCharts
    4-3. Bitcoin.com
  5. まとめ

仮想通貨をトレードする方の中には、仮想通貨で初めて投資をスタートさせた人もいれば、FXやか株式等の他の投資対象から移ってきた人もいるでしょう。仮想通貨をトレードするに当たって、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析等あらゆる投資対象に適用できる分析手法もあれば、仮想通貨特有の知識が必要な分析手法もあります。

仮想通貨特有の知識が必要な分析手法の中でも、ここでは「ハッシュレート」について解説します。ハッシュレートをどのように仮想通貨のトレードに活かすことができるかを解説していきたいと思います。

①ハッシュレートとは?

最初に「ハッシュレート」とは何か解説します。ハッシュレートとは、仮想通貨を採掘をする際の1秒あたりの「計算力=採掘速度」です。仮想通貨の世界で採掘は、「マイニング」と呼ばれます。仮想通貨の世界でマイニングとは「トランザクションの承認作業」、そして「仮想通貨を新しく発行すること」を指しています。アルゴリズムなど承認作業の詳細はここでは割愛させて頂きます。

「ハッシュレートが上昇=採掘速度が上昇している」ということはマイニングを行っている参加者(マイナー)が増加していることを示し、たくさんのマイナーが承認作業を行っていることを意味します。マイナーが増加するということは、「ビットコインの価値がある程度ある」と認識されていることになります。言い換えれば、ビットコインのニーズを反映していると言えます。

つまり、ハッシュレートの上昇は、ビットコインのマイニングの増加を意味し、価格の上昇に繋がりやすいと考えられています。そのため、仮想通貨トレーダーはハッシュレートをチェックしています。

ハッシュレートの単位は以下のようになっています。

  • KH/s(キロハッシュ):1秒あたりの計算回数1,000回
  • MH/s(メガハッシュ):1秒あたりの計算回数1,000,000回
  • GH/s(ギガハッシュ):1秒あたりの計算回数1,000,000,000回
  • TH/s(テラハッシュ):1秒あたりの計算回数1,000,000,000,000回
  • PH/s(ペタハッシュ):1秒あたりの計算回数1,000,000,000,000,000回

下図は、blockchain.comで確認できるハッシュレートのチャートです。
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このようにゆっくりと上昇傾向を継続しています。それでは、ハッシュレートと価格の関連性について解説したいと思います。

②ハッシュレートと相場の関連性

ハッシュレートと相場の相関性は、実際のところあまり強くないのが実情です。短期トレードで利用できるものではないことは覚えておきましょう。あくまで中長期的にビットコインを保有する場合に、トレンドを判断するために時々チェックする使い方で問題ありません。

あまり相関性は見られないとはいえ、ハッシュレートの上昇はマイナーの増加を示唆するため、ビットコイン価格も底堅く推移しやすいという特徴があります。例えば2018年、仮想通貨に冬の時代が訪れた時期にハッシュレートは急激に低下しました。その後、ハッシュレートが反転し、上昇し始めた時期に、ビットコインの出来高も増加しました。下図が2018年のビットコイン価格のチャートです。

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2018年の年末から価格が急落し、横ばいに推移しました。そして出来高も低水準で横ばいの動きを見せています。この急落のタイミングで、ハッシュレートは下図のような動きとなっていました。

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ちょうど2018年の年末辺りをご覧ください。ハッシュレートが右肩上がりではあるものの、一時的に急落しているのがわかります。つまり、ビットコインのマイニングの参加者も減少したと考えるのが自然と言えます。

その後、再度緩やかにハッシュレートが戻ってくる中で、ビットコイン価格は反転上昇しています。ハッシュレートの影響はすぐに出るとは限りませんが、チェックすべき項目ではあると言えるでしょう。

しかし、ハッシュレートとビットコイン価格に明確な相関性があるとは言えない理由が下図の2017年以降のビットコイン価格のチャートです。ハッシュレートはここ3年間右肩上がりですが、ビットコイン価格は全く異なります。

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2017年の仮想通貨バブルの時にハッシュレートも上昇しましたが、現在のハッシュレートはバブル時の水準を超えてきています。しかし、価格は当時の3分の1辺りで推移しており、強い相関がないことが理解できるでしょう。

ハッシュレートからビットコインの理論価格を出しているレポートも存在しますが、個人的にはあまり価格を予測する上で参考にならないと考えています。マイナーは報酬として獲得したビットコインを売却することもあるため、売り圧力を強めることもあります。ハッシュレートは、売り買い両方の圧力に影響するということも覚えておくべきでしょう。

③ハッシュレートの使い方

それではハッシュレートをトレードでどのように利用すべきなのでしょうか?

結論は「ビットコイン価格が下落した時に、ハッシュレートが反発しているかチェックすること」です。2018年の動きは参考になると考えています。ハッシュレートと出来高推移をチェックして、出来高が完全に下げ切った時にハッシュレートが反転上昇しました。ここで、そろそろビットコイン価格も反転する可能性があると考えることができます。これはハッシュレートのみで判断するのではなく、必ず出来高と一緒に分析した上で判断するようにしてください。

可能であれば反転を正確に判断するために移動平均線等まで併用すると尚可しでしょう。

④ハッシュレートが確認できるサイト

最後にハッシュレートをチェックできるサイトをご紹介します。

Blockchain.com

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ここは日本語に対応しており、内容も充実しているため初心者の方でも利用しやすいサイトです。マイニング情報の「合計ハッシュレート」でハッシュレートを確認できます。

BitinfoCharts

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ここは全て英語表記ですが、多くのビットコイナーが利用しています。ハッシュレートというところをクリックすれば上図チャートが出てきます。

Bitcoin.com

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Bitcoin.comはシンプルなデザインのためとても見やすいサイトです。全て英語になりますがハッシュレートを確認するのみであれば十分でしょう。

まとめ

このように様々なサイトでハッシュレートは確認できます。また、ハッシュレート以外にも仮想通貨特有の知識は様々あります。一つ一つ理解しながら取引できるようになると、ブロックチェーンの面白さに気付けるかもしれません。

紹介したサイトには、ハッシュレート以外にも採掘難易度や取引手数料、承認待ちトランザクションなどのビットコインネットワークの統計も表示されています。それぞれが価格にどのように影響をするのか考えてみると、仮想通貨の理解が深まると思います。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。 【保有資格】証券アナリスト