【仮想通貨のテクニカル分析を学ぼう!】トレーダーがボリンジャーバンドを利用する時に注意することとは?

今回は、仮想通貨でボリンジャーバンドを利用する際の注意点について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. ボリンジャーバンドとは
  2. 仮想通貨トレードでボリンジャーバンドを利用するには
    2-1. 2σでは対応しきれない仮想通貨マーケット
    2-2. 3σを利用したトレード
  3. まとめ

仮想通貨(暗号資産)のテクニカル分析をしていると、「ダマし(売買サインとは逆に相場が動くこと)」が多いと感じている方は多いのではないでしょうか。テクニカル分析には基本的な知識が必須であり、仮想通貨にかかわらず全てのトレーディングにおいて大切です。しかし、実践ではセオリーに沿った使い方をしていても損失を被る場面もあります。

仮想通貨市場は独特なので、テクニカル指標も使い方を調整する必要があると私は思っています。テクニカル指標の中でもメジャーなボリンジャーバンドを題材に、基礎的な使い方と仮想通貨市場に合わせた使い方に分けて解説したいと思います。

①ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドとはアメリカの投資家であるジョン・ボリンジャー氏が考案したテクニカル指標です。ボリンジャーバンドは移動平均線(中心線)と、標準偏差(中心線の上下の線)で表されています。

FXでは中心線から上下2本のライン(2σ)を利用することが多いです。2σは95%程度の確率でその範囲内に収まるとされます。つまり、2σを超えて価格が変動した場合、範囲内に価格が戻りやすいということになります。このような見方から、ボリンジャーバンドは逆張りのテクニカル指標として利用されることも多いです。

ジョン・ボリンジャー氏はトレンドフォロー型のテクニカル指標としてボリンジャーバンドを開発しており、特に投資初心者は「順張り」の使い方から学ぶと良いでしょう。

②仮想通貨トレードでボリンジャーバンドを利用するには

ここからは筆者の私見を交えているため、参考として読み進めてください。

2σでは対応しきれない仮想通貨マーケット

仮想通貨でボリンジャーバンドを利用するときのポイントは、「FXのように2σに基づいて判断すべきではない」ということです。ビットコインも含む仮想通貨の特徴は「値動きが大きい」点であり、大口の注文が入ると相場が激しく動き、勢いが継続することもあります。その場合、標準偏差が機能せず、2σを参考にしても役に立たない状況になります。

それでは実際にボリンジャーバンドの2σが機能していないケースを見てみましょう。

2a

上記のチャートはGMOコインのビットコインの1時間足チャートです。チャート上の黄色の2つラインがボリンジャーバンドの標準偏差2σを示しています。

そして、緑色の○印をご覧ください。大きな売りフローが入ったことで相場が大きく急落していますが、セオリー通りに考えると2σを突破した時点でロングポジションを保有することになります。しかし、以降のローソク足も数本は2σを突破したままです。最終的に価格が戻るまでにかなりの時間がかかっていることがわかると思います。もしもレバレッジをかけていたら、ロスカットに該当する可能性もあります。

統計的に収斂する可能性が高いとはいえ、そうしたデータが常に相場に数字が当てはまるわけでははありません。そもそも2σ=「95%の確率で収まる」ため、例外に注意が必要です。仮想通貨トレードにおいて、2σを利用したトレードでは余裕が少ないと、筆者は考えています。

私はビットコインでボリンジャーバンドを利用する場合、3σを利用してトレードすることが多いです。3σは、統計的に99%の確率で収斂するとされる範囲です。3σから逸脱して相場が変動した場合、さらに乖離する方向に進み続ける確率はさらに低くなります。それでは実際に、3σを使ったトレードについて、実際のチャートを見てみましょう。

3σを利用したトレード

下図は先ほどのビットコイン1時間足チャートに3σを表示したものです。

3a

緑○は、先ほど2σで大きく乖離した位置となります。ご覧いただくとわかる通り、3σのボリンジャーバンドを突破していないことがわかるでしょう。裏を返せば、3σを突破するほどの急激な値動きがあれば、逆張りによってより高確率で利益を得やすいことがわかると思います。

しかし、3σを突破したからと言って全力でポジションを取ってはいけません。筆者の場合、3σを突破したら、自身が利用できる資産の4分の1を利用することをルールとしています。また、逆張りでポジションを持つときは損切りのラインを設定しておくことがとても重要です。3σを突破してなかなか戻ってこないことは過去にほとんど目撃したことがありません。しかし、油断はせず、リスク管理のためにポジション量を徹底することによって勝率を格段に高めることができます。

相場で利益を出し続けるために一番大事なことは「リスク管理」です。リスク管理を徹底することは非常に重要ですので、必ず覚えておきましょう。あくまでもリスク管理を最優先に置き、テクニカル指標を利用して着実に利益を出すことが大切です。

③まとめ

ボリンジャーバンドは視覚的に理解しやすいので、トレード初心者でも利用しやすいテクニカル指標です。しかし、マニュアル通りに利用することは避け、仮想通貨の値動きにあわせて利用法を調節することが大切です。

今回ご紹介したトレード方法は「逆張り」であることにも注意が必要です。逆張りは損切の判断が必要なので心理的な負担が大きくなりますし、実践するにはメンタルコントロールが求められます。メンタルコントロールの重要性については他のコラムで記載していますので参考にしてみてください。

プロが考える仮想通貨トレードで必要なポイントと検証方法

投資初心者は「仮想通貨に合わせた調節の考え方」を参考にして頂ければ十分です。無理をせず、まずはトレンドフォロー型のトレードを心がけましょう。テクニカル指標で共通して言えることは「必ず勝てるものはなく、勝つためのツールとしてあとは自分がどう利用するかということです。しっかりとその点を理解して使い方を身に着けていってください。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12