Coincheckが取引所でETCとMONAを取り扱いを開始した背景とは?

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証券会社を経て、暗号資産(仮想通貨)取引所でトレーディング業務に従事した後、現在は独立して仮想通貨取引プラットフォームのアドバイザリーや、コンテンツ提供事業を運営する中島翔氏のコラムを公開します。

目次

  1. CoincheckがMONAとETC取引所で取り扱いを開始した背景とは!?
  2. 徹底したユーザー目線で商品展開を行うのがCoincheck
  3. ETCやMONAをCoincheckで取引する場合の注意点
  4. Coincheckは初心者のスタートで利用すべき取引所

先日CoincheckがMONAコインとイーサリアムクラシックの取引所での取り扱いを開始しました。この2つは日本でもメジャーな3通貨と比較しても流動性はお世辞でも多いとは言えずなぜ取り扱いを始めたのか?という疑問を持たれる方も多かったのではないでしょうか。

ここではなぜCoincheckがこの2通貨を上場させているのかについて解説していきたいと思います。

Coincheckが取り扱っている取引所通貨

最初にCoincheckが取り扱っている取引所の取り扱い通貨について見ていきたいと思います。

Coincheckは現在2通貨増えたため、4通貨が取引所で取引可能となりました。元々はBTCとFCTという2通貨のみとなっており、ここに先日MONAとETCが加わった形となっています。

しかしビットコインは主要通貨で外せないので理解できますが、今回の2通貨は世界でも時価総額で見ると大きいとはいえず、収益面で優先するほどメリットのある通貨ではないと言えるでしょう。では、なぜCoincheckはメジャーな通貨ではなくこのような通貨をどんどん取引所で取り扱っているのでしょうか。

その答えは「徹底した顧客目線のサービス展開」がポイントになります。

徹底したユーザー目線で商品展開を行うのがCoincheck

実はFCTが取り扱われた理由と同様になりますが、ETCは先日リオルグの問題によって日本の暗号資産取引所でも現物の取引が中止となったり、海外でも一時取引停止措置が講じられたりと問題となっている通貨です。

ETCは実際に販売所のスプレッドも各社広げており、海外でも取引がなかなかできず、また国内でも販売所のスプレッドが極端に広がっている環境下ではユーザーが取引を行いたくても取引できないといった事態が生じています。

そこでCoincheckは取引所取引にETCを導入し顧客同士で商いを成立させることで、日本のユーザーに少しでも取引しやすい環境を整えてあげようという視点からこのETCの導入に至りました。

ETCでの取引所から生まれる手数料は正直ほとんどないようなものです。取引量が一番大きいBTCでも大きな収益になっていない取引所が数多く存在していることから、取引所の手数料では収益性の面では大きく劣ると言えるでしょう。そこにETCを取引所で導入したとしても、正直利益にはならないことはCoincheckの運営側も理解していると思います。

しかし現在ではユーザーが取引しにくい環境となっていることから、Coincheckが取引所で取引できる環境を提供してあげることで少しでもユーザーの利便性を高めたいという思いから導入に至ったという背景があります。

MONAに関してもMONAは日本の暗号資産であり、日本のユーザーのシェアが高いということから、MONAについても取引所取引が可能とすることでユーザーの環境を整えてあげたいという視点から導入に至っているということはこれまでのCoincheckの動きから推測することができるでしょう。

Coincheckのユーザビリティの高さはアプリからも伺うことができますが、徹底したユーザー目線による商品提供というのは変わっていないということです。今回の2通貨導入によって、国内で保有しているETCを売却できないと悩んでいる方は、Coincheckで手数料を低く抑えつつポジションを減少させることができるかもしれません。また、Coincheckはbotを利用することもできるため、淡々と相場を壊さずに取引可能となっているので、慣れている方でもCoincheckは利用しやすいと言えるでしょう。

ETCやMONAをCoincheckで取引する場合の注意点

Coincheckで今回導入した2通貨を売買する場合の注意点について説明します。まずこの2通貨で意識しておきたいことは「流動性」です。海外の取引量を考えても豊富な流動性があるとは言えません。

ETCの場合、リオルグによる問題で投資家も敬遠しているのが実情であり、その中でも取引を行うということはそれなりにリスクは伴うでしょう。また、流動性も大きく低下しているため、流動性低下に伴って値動きが上下に大きくなることは意識しておいた方が良さそうです。

そのため、いきなり成り行きで注文を成立させにいった場合、Coincheckの板に十分な指値注文が出されていない場合、大きく最初のレートから解離して注文が成立する可能性があります。

よくチャートで大きく上ひげや下ひげが発生していることがありますが、このように一投資家が成り行き注文で発注した場合に見かけやすい動きです。そのため、少額で淡々と売ったり買ったりすることで、ベターな価格で決済することができるため、ゆっくりと保有しているポジションを決済したり、新たにポジションを構築する動きを行うようにしましょう。

世界でも流動性が低下している中で、日本のCoincheckのみの取引所で取引を行うことになるため、まだまだ注文量は少ないということをしっかりと理解しておかないといけません。

MONAに関しても同様です。MONAコインは過去何度も価格が大きく急騰したり急落したりする動きが出ています。それだけ取引量が少ないことや仕掛けやすい通貨でもあるということです。そのため、自分自身が保有している金額が数万円程度であればそこまで影響はしませんが、常に取引所の板に見えている注文量が日本円換算でいくら程度両サイドに出ているのかという感覚は持っておきながら取引を行いましょう。

販売所の場合、一気に大きなlotで取引を行うことができますが、取引所のレートと販売所のレートをぜひ見比べてみてください。そうすると、大きく乖離しており、一度この価格差を理解すると販売所では取引しにくいと感じることでしょう。

暗号資産は足元ボラティリティが低下しやすくなってきているため、取引所で提供しているスプレッドのパーセンテージはあまりにも大きいのではないかと筆者は感じています。

そのため、ゆくゆくは取引所での取引に必ず慣れる必要があると筆者は考えていますが、利用方法を理解せずに取引所を利用すると予想しなかった価格で注文が通ってしまうことがあります。取引所を利用する際には、淡々と少額で取引をゆっくり成立させることが重要です。

Coincheckは初心者のスタートで利用すべき取引所

Coincheckはこれまでお伝えした通り徹底したユーザー目線を常に考えながらサービス展開をしている暗号資産取引所です。今回のニュースの他にも「Coincheckつみたて」という暗号資産積立サービスや「Coincheckでんき」、「Coincheckガス」等決済面で利用するユーザーを増やしていきたいというサービスも展開しています。

また、アプリに関しては日本一のダウンロード数を誇っており、販売所における取り扱い通貨数も日本トップとなっています。Coincheckを利用していない暗号資産の投資家やトレーダーであっても、レートをチェックするためにアプリだけはダウンロードしているというほど人気となっています。

また、販売所の取引画面は徹底したシンプルさ、使いやすさを追求したインターフェイスとなっており、初心者でもわかりやすい画面設計となっていることから、初心者が最初に暗号資産を取り扱ってみたいと思った時に利用しやすい暗号資産取引所と言えるでしょう。

ぜひCoincheckに口座開設を行いその使いやすさに実際に触れてみてください。色々勉強になる部分も多いのでおすすめできる1社です。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12