ブロックチェーン技術を利用したトークン発行型クラウドファンディング「FiNANCiE」は、国内外のスポーツチームやエンターテイメントプロジェクトの挑戦を応援する、Web3プラットフォームを提供しています。そのフィナンシェで2月24日に、「福岡から世界に広がるイノベーションモデルを共創する」というビジョンの実現を目指したWeb3の新しい取り組み「 Avispa Fukuoka Sports Innovation DAO」が立ち上がりました。
このプロジェクトは国内初のスポーツDAOとなり、FiNANCiEにおいてアビスパトークンの追加発行・販売が2月24日13:00より実施されました。3月30日時点でまだ販売中であり、期限まであと11日残されている状況です。この追加販売では、アビスパトークンの購入者全員にサポーターをモチーフにしたジェネレーティブNFTも配布されています。
今回はAvispa Fukuoka Sports Innovation DAOの概要や特徴、AvispaDAOを応援する利点について詳しく解説します。
- Avispa Fukuoka Sports Innovation DAOとは
- Avispa Fukuoka Sports Innovation DAO活動内容
2-1.「Avispa Global academy」 プロジェクト
2-2.満員を目指す「スタジアム感動体験創出」プロジェクト
2-3.「DAO × 地域貢献・課題解決」プロジェクト - 「Avispa Supporters NFT」プロジェクト
- トークン発行型クラウドファンディング「FiNANCiE」とは
4-1.株式会社フィナンシェとは - まとめ
①Avispa Fukuoka Sports Innovation DAOとは
アビスパ福岡は『子どもたちに夢と感動を地域に誇りと活力を』を基本理念とし、「感動と勝ちにこだわる」をスローガンとしている福岡市をホームタウンに、12市町村をフレンドリータウンとしているサッカークラブです。
アビスパ福岡はそもそも2021年8月に「アビスパトークン」プロジェクトを発足して活動を開始しており、FiNANCiEにおいて初回のトークン販売を実施しました。当時、900万円を超えるファンディングを達成したことで大きな話題となりました。クラブトークンの保有者となった方には、特典として投票企画への参加や参加型イベントへの招待のほか、特典抽選への応募などの権利が付与されます。「アビスパトークン」の保有者に向けたさまざまなイベントを実施しており、そのエコシステムのさらなる拡大に尽力しています。
そして、「アビスパトークン」プロジェクトをさらに拡大するためにリニューアルしたものが、Avispa Fukuoka Sports Innovation DAOです。これは、アビスパ福岡と一緒に「Web3×スポーツの力で、福岡から世界に広がるイノベーションモデルを共創する」というビジョンの達成を目指す日本初のスポーツDAOとなります。アビスパ福岡は今シーズン、J1で3年目を迎えており、これまでのチャレンジをより一層進化させ、様々なプロジェクトを実施するためにDAOを設立したと言います。DAOの活動を通して、クラブに関わるステークホルダーの人だけでなくファン・サポーターが参加し、クラブ自身や地域の課題解決・スポーツ界へ貢献できるよう取り組んでいく方針です。
DAOとは
“自律分散型組織“と呼ばれ、ビジョンに賛同する人々が協力して、自律的に運営されるコミュニティのことです。組織内の活動は公開・可視化され、メンバーによる投票等によってDAOの意思決定が行われます。
プロジェクトに参加することで、その貢献度に応じてトークンがもらえたり、各地に散らばるメンバーとの新たな繋がりを作ることができます。また、トークンやNFTについて学ぶ場も随時提供していきますので、Web3が初めての人でも気軽に入ってきやすい環境が整えられています。
②Avispa Fukuoka Sports Innovation DAO活動内容
Avispa Fukuoka Sports Innovation DAOでは、「アビスパトークン」を保有してDAOに参加すると、アビスパ福岡と一緒にスポーツ界に新たな波を起こし、イノベーションモデルを創出していく体験ができます。
最初はアビスパ福岡がDAOを推進しており、メンバーから集まった資金を活用して様々なプロジェクトを実施していきます。現時点で以下の取り組みが予定されています。
2-1.「Avispa Global academy」プロジェクト
トークンホルダーと共にアビスパの選手育成、移籍ビジネスの未来について考えます。ユーストレーニング施設の改善、海外遠征支援、有望選手の海外セレクション参加支援、育成部と連携した有望選手の発掘など、トークンホルダーのアイデアを元に、育成年代の強化を後押しできることを議論することもできます。福岡から冨安選手のような日本を代表する選手を継続的に輩出していくことを目指します。
また、出身選手が移籍金付きで国外移籍をした際に発生する「連帯貢献金」の活用も検討しています。貢献金の一部をBuy Back(自社トークン買い)し、育成に貢献してくれたトークンホルダーに還元したり、次世代の選手育成への投資や、あるいは使い道をDAO内の投票で決めていくことも考えています。
2-2.満員を目指す「スタジアム感動体験創出」プロジェクト
スタジアム来場者に熱狂と興奮、そして感動体験を提供するべく、トークンホルダーだけでなく、所属選手も一緒になって議論します。まずはサポーターと共に、スタジアムのボルテージを高めるための演出や、スタジアムがチームカラーに染まるようなカラーリング変更などを、DAOを通じてアイディア出ししていく予定です。
まずはサポーターと共に、ベススタ(ベスト電器スタジアム)のボルテージを高める演出や、試合前のワクワク感を演出する「スタメンボード」の設置、スタジアムエリアの世界観を統一する「ブーステントのアビスパカラー化」に着手します。
2-3.「DAO × 地域貢献・課題解決」プロジェクト
デジタルのコミュニティであるDAOでは、全国どこにいてもアクセスできるという特性上、県外在住のアビスパサポーター、福岡出身者、福岡を愛する人がDAOへの参加を通じて、福岡のまちづくりや関係人口創出に繋がる活動に参画できます。
そこで本プロジェクトでは、全国のDAOメンバーのアイデアや経験を出し合い「アビスパ福岡×ホームタウン地域」で生み出す新たな価値を創造し、「Jリーグシャレン(社会連携活動)!アウォーズ 2023 」に応募することも検討しています。そのほかにも、新グッズ共同制作プロジェクト、メタバースプロジェクト、セカンドキャリア支援プロジェクト等も実行していく方針です。
③「Avispa Supporters NFT」プロジェクト
Avispa Fukuoka Sports Innovation DAOの取り組みの一貫で、Avispa Supporters NFTが発行されます。Avispa Supporters NFTは、DAOのメンバーが優先的に手に入れることができる特別なデジタルアイテムで、アビスパ福岡を応援するサポーターを具現化したNFTです。実際のクリエイター選定、デザインの構図などはDAO内で議論しながら創られます。
スタジアムではユニフォームがサポーターの証として一体感を醸成しますが、SNSなどのデジタル上ではNFTをプロフィールに設定することで、サポーターとしてのアイデンティティを更に獲得する、といった特徴があります。将来的には、本コレクションを起点にデジタルブランドを作り、スタジアムがメタバース化された際のアバターに昇華させることも構想されています。
Avispa Fukuoka Sports Innovation DAOでは、NFTコレクション第一弾として、サポーターの証となるジェネラティブNFTを3,000体発行します。今回はDAO発足記念として、支援者に本NFTコレクションの「1体」がプレゼントされます。1万円、3万円、5万円コース購入者が対象です。
ジェネラティブNFTとは
NFT(非代替トークン)は、ブロックチェーン上で取引可能な、唯一性を持つデジタルアセットです。通常のトークンが同じ価値を持つのに対して、NFTは同じでないアイテムを表すために使用されます。例えば、アート作品、音楽、ビデオゲームのアイテム、スポーツカード、仮想不動産、その他のデジタルアイテムが含まれます。NFTは、ブロックチェーン技術を利用して、各トークンが一意であることを保証します。これは、各トークンが固有のIDを持っているためであり、同じトークンを二度所有することができないことを意味します。
ジェネラティブアートNFTとは、ジェネラティブアートを元に作られたNFTのことです。ジェネラティブアートとは、アルゴリズムやコンピュータープログラムを用いて、自動生成されたアート作品のことを指します。ジェネラティブアートは、ランダムな要素や数学的パターンなどを利用して作られるため、同じ作品を二度と作り出すことができず、その唯一性が評価され、NFTとして活用されています。
④トークン発行型クラウドファンディング「FiNANCiE」とは
FiNANCiEは株式会社フィナンシェが提供している、ブロックチェーンを活用したトークン発行型のクラウドファンディングプラットフォームです。スポーツチームや企業・地域プロジェクト、クリエイターなどが「コミュニティトークン(CT)」の発行を通した資金調達の実施、コミュニティ運営が可能となっています。
コミュニティトークンの保有者は、FiNANCiE内の各コミュニティに参加できる権利やコミュニティ運営の一部に携われる投票、参加型イベントへの招待、限定コンテンツ、特典抽選への応募などの権利が得られます。投票はトークン(CT)保有数に応じて投票数が多くなる仕組み、保有しているトークン数の割合によって抽選特典の当選確率が変動するなどのインセンティブがあります。また一定量のトークンを保有しているサポーターには限定の特典も提供されます。
4-1.株式会社フィナンシェとは
フィナンシェは前述した「FiNANCiE」をはじめ、NFT事業、IEO支援事業などトークンを活用したコミュニティおよびエコシステムの形成を支援する事業を展開しています。現在、180以上ものスポーツチームやエンタメプロジェクト、個人などのトークンの発行・販売、企画・運用実績を有しており、トークンエコシステムの形成・拡張を一気通貫で支援する国内唯一のWeb3プラットフォームの確立を目指しています。
⑤まとめ
国内のNFTプロジェクトでは次々にジェネラティブNFTが発表されており、1点1点のNFTアートよりも気軽に購入する側面もあります。また、保有していることでプロジェクトの一員としての自覚であったり、よりプロジェクトを応援しようというユーザーも存在します。
そういった貢献度の高いユーザーに対して報酬を付与したり、またNFTをホールドしていることでそれがガバナンスの投票権になるので、プロジェクトの運営方針を決めていくことも可能です。今回、国内初のスポーツDAOの発足と同時に、ジェネラティブNFTがFiNANCiEにて発行されますが、スポーツに興味があって応援してみたい方はぜひFiNANCiEをチェックしてみてください。
立花 佑
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