ブロックチェーン・ガイドライン、世界経済フォーラムが公開

世界経済フォーラム(WEF)のグローバルブロックチェーン評議会は、分散型台帳技術のガイドライン設置を目的とした「プレシディオ原則:分散型未来の基礎的価値」を発表した。ユーザー保護とテクノロジーの推進を目的に16の原則が設けられている。

グローバルブロックチェーン評議会は、世界各国の公共・民間部門、学界の代表者200人以上で構成され、先進技術のガバナンスを形成する世界経済フォーラム(WEF)の第4次産業革命センターに属す部会だ。5月22日付けのWEFのリリースによると、新型コロナウイルスの感染拡大(COVID-19)を受けて業界を越えて新興技術の採用が進む中、ブロックチェーンを次のフェーズに拡大する上で官民共同でグローバルな連携が必要となっている。

プレシディオ原則は4章―「透明性とアクセシビリティ」「プライバシーとセキュリティ」「受託者と相互運用性」「説明責任とガバナンス」―にパート分けされ、全部で16の原則が盛り込まれている。WEFのブロックチェーン部門の責任者であるシェイラ・ウォーレン氏によると、原則はブロックチェーンにおける「ユーザーの権利を保護しながらアプリケーションを設計するためのベースライン」になる。評議会は、ブロックチェーン技術設計に携わる法人や個人に署名を呼びかけている。

プレシディオ原則の作成は2019年に開始され、世界経済フォーラム年次総会2020を含む世界各国で専門家を招いたワークショップで議論が重ねられた。2020年4月20日から5月5日までGitHub上でのパブリックコメントを経て、このほど完成版が公表された。

評議会に協力したアクセンチュアのシニアマネージングディレクターのデイビッド・トリート氏によると、分散型台帳技術のイノベーション領域は説明が不十分であり、単語単位で参加者が同じ見解を持つ必要がある。またウォーレン氏は、開発者、政府関係者、企業幹部に「権利の章典」型の文書を配布することで「評議会の会議中に経験した間違いや認識の不一致を防ぐことができた」と述べた。既に64組織と146個人が署名しており、アンドリーセン ホロウィッツやデロイト トーマツ コンサルティング、世界食糧計画(WFP)等が名を連ねている。

【参照記事】Blockchain Principles Launched to Preserve and Protect User Rights

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高橋奈夕

高橋奈夕

国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。