米大手ファーストフードチェーンのタコベルが、NFTの発行および販売を行なったことを発表した。3月8日より、NFTマーケットプレイスのRaribleを通して5種類のNFTをオークション販売している。
今回タコベルから発行されたNFT(Non-Fungible Token)は、タコスをイメージしたアート作品となっている。オークションによって得た収益は、全てタコベル財団に寄付されるという。タコベル財団の資金は主に16~24歳の若者への投資に充てられ、教育とキャリアの確立に使用されている。
タコベルによって販売された5種類のNFTは既に完売しているが、購入者が再びセカンダリーマーケットへ売却しているものも存在する。例えば「Transformative Taco」は、0.001ETH(約2ドル)でタコベルから出品され購入された後、現在は11ETH(約2万ドル)で売りに出されている。
セカンダリーマーケットでの売買のうち0.01%が出品者に毎回支払われる仕組みになっており、タコベルには継続的な収益が見込めるだろう。なお、Raribleは2.5%の手数料を徴収している。
今回使用されたRaribleは、デジタルコレクションを売買するNFTのマーケットプレイスだ。過去30日間で、約8,000万円分ものNFTを販売しているクリエイターも存在する。
OpenSeaや他のNFTマーケットプレイスとの違いとして、ガバナンストークンRARIが実装されている点があげられる。RARIは、Raribleの開発ロードマップに対する提案や投票に使用され、デジタルコレクションのキュレーションを作成することも可能だ。
RARIはRaribleを使用することで獲得することができる。この点は、CompoundなどのDeFiプロトコルにおけるガバナンストークンと同様の設計になっていると言えるだろう。
昨今のNFT市場の盛り上がりを受け、マーケットプレイス事業も徐々にレッドオーシャンになりつつある。国内では暗号資産取引所コインチェックや暗号資産ウォレットGO! WALLETなどを運営するスマートアプリなどが参入を表明していた。
【参照記事】create and sell digital collectibles secured with blockchain
株式会社techtec リサーチチーム
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