世界最大の信用格付プロバイダーS&Pグローバルは5月18日、S&PグローバルESGスコアを開発したと発表した。このESGスコアは、グローバル資本市場の95%を占める7,300社以上を対象とし、世界的に知名度の高いSAMの企業サステナビリティ評価データ(CSA)に基づいて算出したものだ。
スコアはXpressfeedと呼ばれるS&Pの投資家コミュニティを通じて入手可能だ。このコミュニティでは、ESGスコアだけでなく、財務データ、Trucostの環境データ、Panjivaのサプライチェーン情報など、200以上ものデータセットが利用できる。Xpressfeedを通じて分析ツールも利用可能で、環境、社会、ガバナンス(ESG)要素だけでなく、企業投資および事業戦略も同時に分析可能になる。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスの社長Martina Cheung氏は、「弊社の新しいプロジェクト、S&Pグローバル ESGスコアは、S&Pグローバル社のESGデータとインサイトのリソースとして重要な地位を築くことになる。これまで、全ての産業でXpressfeedが重要な意思決定に活用されてきた。SAMの包括的な評価データに支えられたS&PグローバルESGスコアは、市場参加者のポートフォリオと資本配分をESG評価に従って、最適化する」と述べた。
S&Pグローバルは、ESG指数およびベンチマークのパイオニア的な存在であり、SAMのCSAはダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスを20年以上にわたって向上させた。S&Pグローバルは2020年1月にSAMを買収し、現在SAMのデータは財務・非財務情報の開示とESG調査に活用されており、S&Pグローバル全社の標準となっている。
【参照サイト】S&P Global Launches ESG Scores Based on 20 Years of SAM Corporate Sustainability Assessment Data
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
最新記事 by HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム (全て見る)
- 現役高校生が資産形成を始めたい年齢は「23歳」。リクルート調査 - 2024年4月16日
- 国、「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」公表。自然再興と経済の新たな成長目指す - 2024年4月12日
- インパクト投資で注目されるブルー・ボンド、オレンジ・ボンド。シュローダーが解説 - 2024年4月8日
- SIIF、休眠預金活用事業の事後評価をまとめた「社会的インパクト評価レポート 2023」発行 - 2024年4月2日
- SIIF、SIIFIC ウェルネス投資事業有限責任組合から綿状人工骨の医療機器ベンチャーに投資 - 2024年4月2日