ソラナ(Solana)のブロックチェーンが一時的に停止していたことが9月14日に明らかとなった。トランザクションの急増が原因となり、処理性能が追いつかなかったと報告されている。
パブリックブロックチェーンとして台頭するソラナで、ブロックチェーンが一時稼働停止する事態が発生した。10時間以上ブロックが生成されていないことが明らかとなっており、ネットワークが不安定な状態にあったことがわかっている。
ソラナは、高い処理性能と安価な取引手数料を強みとするブロックチェーンで、昨今多くのアプリケーションでシェアを獲得している。
今回、1秒間に40万件ものトランザクションが実行されたことで、処理性能に強みを持つソラナでも捌き切ることができなかったようだ。ネットワークを構成する一部のバリデータがオフラインとなってしまったと報告されている。
ブロックチェーンが停止してしまったことで、ソラナ上で稼働している全てのアプリケーションが停止した。エコシステムの規模は数十億に及ぶとされているが、基盤となるブロックチェーンへの依存性が浮き彫りとなっている。
本来、パブリックブロックチェーンは停止しないことが特徴とされているものの、処理性能を高めるために分散性を犠牲にしたソラナでは、今回の事態が発生する可能性は過去にも指摘されていた。
1秒間に40万件という数字は、クレジットカード決済大手のVISAの処理性能を上回る数値だ。イーサリアムが1秒間に数十件しか処理できないことを踏まえると、ソラナの処理性能の高さが伺える。分散性を犠牲にする代わりに処理性能を高めることで、多くのアプリケーションを稼働させることができるのも事実だ。
ソラナのブロックチェーンはまだベータ版であるといい、さらなる処理性能の向上と安定したネットワークを実現するために開発が続けられるという。
なお、ソラナのブロックチェーンが停止した翌日には、ネットワークを構成するバリデータによってバージョン1.6.25へのアップデートが行われ、ブロックチェーンが正常に稼働する状態に戻ったと報告されている。
【参照URL】https://twitter.com/SolanaStatus/status/1437757547235131396
株式会社techtec リサーチチーム
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