三井住友DSアセットマネジメントは5月28日、世界の企業のうち、国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」への貢献度が高い企業の社債に投資する投資信託「世界SDGsハイインカム・ファンド」を新たに設定すると発表した。同ファンドへの投資を通じて、主に世界の企業が発行する高利回り社債に投資する。SDGsに着目して投資先を選ぶ債券投信は国内初という。メガトレンドとなっているSDGsを取り入れることで、CSR活動や社会貢献に高い意識を持つ投資家層の開拓につなげる。
SDGsは、持続可能な世界(あらゆる形の貧困を解消・不平等の撲滅・気候変動の改善など)を実現するため2030年までに目指す17の目標と169のターゲットを指す。SDGsの視点を取り入れた債券ファンドは、日本の公募投資信託では初めて(同社調べ)。世界の高利回り社債(主にハイイールド債券を中心とした高利回りの社債など)に投資し、ESG投資に特化した資産運用会社ロベコSAMエージーの独自の評価「SDGs貢献度評価」により、中長期にわたる事業の存続、発展が期待される企業を選別。SDGsの視点でデフォルトリスクを低減することで、魅力的な投資収益の獲得と持続可能な社会の実現を目指す。
同ファンドは、「毎月分配型(為替ヘッジあり/ なし)」と「資産成長型(為替ヘッジあり/なし)」の4つのファンドから選択。主にハイイールド債券を中心とした高利回りの社債に投資するが、投資適格社債などに投資する場合もある。マザーファンドにおいて米ドル建て以外の債券などへ投資する場合は、対米ドルで為替取引を行い、実質的に米ドル建てとすることを基本とする。「為替ヘッジあり」では、実質組入外貨建資産については原則として対円での為替ヘッジを行い、為替変動リスクの低減を目指す。「為替ヘッジなし」では、原則として対円での為替ヘッジを行わない。
銘柄の選定にあたっては、発行体のSDGsへの貢献度に加え、信用力などのファンダメンタルズ、バリュエーションおよび流動性などを勘案。実質的な運用はロベコ・インスティチューショナル・アセット・マネジメント・ビー・ヴィが行う。
三井住友アセットマネジメントは大和住銀投信投資顧問が合併し、今年4月1日に発足した資産運用会社。ロベコ・インスティチューショナル・アセット・マネジメント・ビー・ヴィは、オランダのロッテルダムに本拠を置く資産運用会社。1929年の設立以来、運用技術の研究と投資実績を重ね、世界の幅広い投資家に対して多様な運用戦略を提供している。ロベコSAMエージーは1995年に設立されたサステナビリティ投資やESGの分野で高い評価を受けている資産運用会社。2社ともオリックス・コーポレーション・ヨーロッパ」の完全子会社。
【関連サイト】
世界SDGsハイインカム・ファンド(為替ヘッジあり 毎月分配型)
世界SDGsハイインカム・ファンド(為替ヘッジなし 毎月分配型)
世界SDGsハイインカム・ファンド(為替ヘッジあり 資産成長型)
世界SDGsハイインカム・ファンド(為替ヘッジなし 資産成長型)

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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