Tether社、テザー準備金の一部をビットコインへ投資

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米Bitfinex側の弁護士が、米ドル価格に連動するように設計されたテザー(Tether/USD)の準備金の一部をビットコインへ投資していたことを認めた。5月16日、ニューヨーク裁判所で行われた公判において明らかになった。5月21日、米国の仮想通貨メディアTheBlockが報じている。

テザーは、米ドルと価格が連動するように設計されたステーブルコインだ。ビットコインをはじめ仮想通貨の購入時に取引所で頻繁に利用される。テザー発行については、米国の仮想通貨取引所Bitfinexの運営メンバーによって構成されるTether社が行う。Tether社は顧客から資金を預かり、同等のテザーを分配する。預け資金はテザーの価値を裏付ける存在と位置付けられており、重要な役割を持つ。その一方で、資金を預かるTether社は、顧客から預かる資産以上のテザーを発行してビットコインの価格操作を行っている、預かり資産を不正に使用しているなどの噂が絶えなかった。

TheBlockが独自に入手した裁判所における審問記録によると、弁護士のDavid Miller氏(以下、Miller氏)は「(Tether社は)現金以外の商品やビットコインを含む現金同等の価値を持つ物に投資をしていた」と語っている。これに対し、ニューヨーク最高裁判所判事Joel M. Cohen氏は、「テザーがビットコインで支えられているなら、ステーブルコインであると言えるのか。」疑問を呈したという。Miller氏は現金以外への投資が少量であることを強調したものの、裁判官はTether社に準備金の引き出し制限や内部の人間がテザーの投資によって得た資金を受け取り禁止、文書の改ざん禁止、をする予備的差止命令を出した。

【参照記事】Tether admits in court to investing some of its reserves in bitcoin

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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