ロシア政府、暗号資産を通貨の一形態として認める方針

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ロシア政府と同国中央銀行が、暗号資産を含むデジタル資産について、通貨の一形態として認める方針であることがわかった。2月9日に米暗号資産メディアThe Blockが報じている。

The Blockによると、ロシアの現地メディアKommersantがロシア政府とロシア銀行が暗号資産の規制案について合意に達したと報じたようだ。ロシア政府らは現在、暗号資産を金融資産としてではなく、「通貨に類するもの」として定義する法律の草案を準備しており、2月18日までに提出される予定であるという。

ロシア銀行は、先月19日に暗号資産に関する報告書を発表していた。その報告書では暗号資産の大きな価格変動やマネーロンダリングなどの不正行為が国民の投資資金に損失をもたらすとして、国内での暗号資産の使用を禁止することを提案している。

一方で、今回検討されている規制方法においては法の定める方法で本人確認を行い、銀行システムを通じて認可された仲介者を通じてのみ暗号資産を使用することが可能になるとしている。

さらにThe Blockによると、60万ルーブル(約90万円)以上の暗号資産取引には申告が必要であり、未申告の場合は犯罪行為に該当することが示唆されているという。また、暗号資産を支払手段として違法に受け入れた者にも罰金が課される方針だ。

加えて、19日に発表した暗号資産に関する報告書には、マイニングの禁止も提案されていた。しかし、新しい規制案にはマイニングに関しての具体的な内容は記載されていないようだ。ただ、プーチン大統領は、国内の暗号資産マイニング業界を規制する計画を支持しているとの報道も出ている。

マイニングの禁止を巡っては、ロシア発のメッセージアプリ「Telegram」の創設者であるPavel Durov氏が反応を示している。Durov氏は自身のTelegramチャンネルへの投稿で、先進国で暗号資産のマイニングを禁止している国はないと指摘。「ロシアにはブロックチェーン分野に精通する専門家が多くいるにも関わらず、マイニングを禁止すれば優秀な人材の国外流出を招く恐れがある」と指摘していた。

さらに、マイニングの禁止はウクライナやウズベキスタンなど近隣諸国に対して技術や経済的な遅れを引き起こしかねないとして、禁止ではなく規制を議論すべきとも述べている。

【参照記事】Russia set to recognize crypto as a form of currency: report

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec