外国為替・国際送金ネットワークを提供するリップル社のプロダクト「xVia」が、アフリカや東南アジアなどの新興市場における新たな扉を開くだろう。リップル社は4月26日、Ripple Insightsでそう論じた。
新興国では現在、伝統的な法定通貨が使われないことも多い。ベトナムでは、技術指向の新世代はデジタルウォレットを使用し、アフリカでも通貨のインフレによりモバイルマネー使用が主となりつつある。古くからの銀行システムのかわりに、いくらかお金を支払って金融サービスにアクセスし、国外の商取引に参加するというのが一般的なようだ。
これらの地域のデジタルコマースは活況を呈しており、より多くの人々が世界経済に関われるようになってきてはいるが、金融取引の基盤となる支払いシステムそのものはまだまだ複雑だ。毎年何十億人ほどの新規参入が見込まれ、インドだけでも今後5年間で10億人以上の参入が予測されるいま、新たな策が必要なのだ。
そこでリップル社が提案するのがxViaだ。これは、リップルの分散型グローバル決済ネットワークを通じて、金融機関や企業間の支払いを簡易化するソリューションだ。
標準的なAPIソリューションを提供することにより、決済プロバイダーやその他の支払いを希望する企業のビジネス拡大、サービスの差別化、顧客のユニークなニーズへの対応を可能にする。その結果、xViaを利用する企業や個人は、世界のどこにいても、より迅速かつ安価に送金が可能になるのだ。
4月26日、リップルはイギリスのFairFX、Exchange4Free、RationalFX、マレーシアのMoneyMatch、そしてジョージア(グルジア)のUniPAYの5社との提携を発表した。彼らはRippleNetを通じて支払いを行い、新興市場を含む金融市場に迅速かつ効率的にアクセスするようだ。
RippleNetの成長に伴い、通信事業者からモバイルウォレットに至るまで、幅広い種類の決済プロバイダーと従来の金融機関をつなげることができる。こうして、より相互につながった多様な世界経済のニーズに対応できる金融ネットワークができあがるのだ。
また、リップル社は技術開発も同時に行っている。同社が目指すのは、新興市場へのアクセスに役立つ流動的な資金の流れを提供することだ。新興市場でxViaが積極的に使われるようになれば、情報のようにお金が動く「価値のインターネット」への新たな一歩となるだろう。
【参照サイト】xVia Opens New Doors in Emerging Markets
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