グローバルデジタル決済企業リップル社は11月23日、ミクロネシア地域の島々からなるパラオ共和国の国家デジタル通貨とXRP Ledgerを用いたユースケースを検討すると発表した。
パラオ共和国は約340もの小さな島々からなる共和制国家で、ウェスタンユニオンなどの国際送金では送金額の約30~50%が手数料として課せられている。このように国際送金手数料が高価なことやエルサルバトルがビットコインを合法化したことをうけて、ポリネシアン諸島のトンガ王国やメキシコなどでも、ビットコイン採用への声が高まっている。
リップル社は今回の提携で、パラオ共和国におけるクロスボーダー決済と米ドル建てのデジタル通貨を流通させるための戦略に取り組む。2022年中には、世界初となる政府支援型のデジタル通貨の導入を見込んでいるという。XRP Ledger上で米ドル建てのステーブルコインを実現できれば、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に代わる実用的な金融手段になることも期待されている。
リップル社の声明では、パラオがリップル社を選んだ理由として、グローバルでの決済システムにおける豊富な経験とカーボンニュートラルによるエネルギー効率の高さを挙げている。XRP Ledgerは、政府や金融機関へ、1ペニーの端数で、わずか3~5秒で取引を完全に決済する能力を提供できる。これまでに、5,400以上の通貨がXRP Ledger上で発行・取引されており、統合された分散型取引所(DEX)とカスタムトークン機能により、ステーブルコインを含むあらゆるデジタル資産の作成、発行、管理が容易であると説明している。
リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウス氏は、インドの議会委員会がSWIFT決済の代替え金融システム構築を提言しており、リップルやINSTEX(EU)を推奨するという内容の記事をツイートに添付。「古い物を捨て、新しいものを取り入れる」とコメントしている。また、米国では規制面で逆風にされされているものの、リップルはODLの拡大とMENAの牽引により、大成功を収めており、今後数百人の雇用を予定しているとも言及している。
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【参照記事】Republic of Palau Partners with Ripple to Develop Digital Currency Strategy
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