米暗号資産レンディング大手BlockFiに、証券法違反の可能性が相次いで報告されている。7月24日までに米国内の4つの州より指摘を受けた。
BlockFiに対して証券法違反の可能性を指摘しているのは、テキサス州、ニュージャージー州、アラバマ州、バーモント州だ。中でもテキサス州は、BlockFiに対して業務停止命令を出すかどうか判断するために、10月13日に公聴会を開催することを通達しているという。
テキサス州の証券委員会によると、BlockFiが証券取引委員会(SEC)とテキサス州の証券委員会の許可を得ずに業務を行なっていると主張。当該サービスは、暗号資産を預け入れることで利子が付与されるBlockFiの主軸事業「BlockFi Interest Account(BIA)」だ。
BlockFiは公聴会まで引き続きサービス提供が可能であるものの、公聴会で業務停止命令が出た場合には、テキサス州から事業を撤退するか当局への届出を行う必要がある。
当局からの指摘に対してBlockFiは、「BIAは規制に準拠したサービスだ。ユーザーが暗号資産を預け入れることで利子を獲得できる権利を守るため、強く戦っていきたい」とコメントしている。
BlockFiの開示した資料によると、6月9日までにテキサス州民約25,000人から、6億91,00万ドル以上の資産を預かっているという。
その他の州については、ニュージャージー州で9月2日に実施予定の業務停止命令が出されている。これに伴い、BlockFiはニュージャージー州で新規顧客を獲得できない状況となる予定だ。
アラバマ州では、28日以内に証券法に違反していない理由を説明する資料を提出するよう求められているようだ。また、バーモント州でもニュージャージー州と同様の停止命令を受けているという。
BlockFiは日本でも多くのユーザーを抱える暗号資産レンディング大手であることから、米国内での規制の動向が日本の規制にも影響を与える可能性が考えられる。
【参照記事】Regulators in three US states close in on BlockFi’s cryptocurrency accounts
株式会社techtec リサーチチーム
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