ヤフーの運営するオークションサービスのヤフオクが、LINE Blockchain上で発行されるNFTの取り扱いを開始することを発表した。7月27日に、ヤフーとLINE子会社のLVCがNFT事業のための連携を発表している。
LINEは、LVCを通してNFTのマーケットプレイス事業を展開している。今回の連携により、ユーザーはLINE Blockchain上で発行されたNFTアイテムをヤフオクで出品および落札できるようになるという。
LINE Blockchain上で発行されたNFTは、LINEの提供するLINE BITMAX Walletで管理することが可能だ。ヤフオクでは、市場価値に応じて価格が上がるオークションの仕組みを活用し、NFTアイテムをより多くのユーザーが気軽に売買できる環境を構築するとした。
LINEの発表によると、NFTアイテムの取引には専用のプラットフォーム上での手続きが必要となるなど、参加ハードルの高さが課題としてあったという。
ヤフオクでのNFTの取り扱いは今冬の開始を予定しているといい、NFT領域における二次流通市場の拡大に貢献していくと意気込んでいる。
ヤフー親会社のZホールディングスとLINEは、3月に完了した両社の経営統合を活かして様々なシナジーを生み出していくと言及。そのうちの一つが、今回のNFT領域における事業連携だという。
ヤフオクは、日本における老舗オークションサイトとして人気を集めている。今回の連携によりヤフオクでNFTが流通するようになれば、NFTを含む暗号資産市場全体にとっても追い風になることが期待できるだろう。
日本におけるNFT市場には、大手IT企業の参入が目立つ状況となっている。LINE以外にGMOインターネットグループやメルカリ、マネックスなどが既に参入を発表してきた。特にメルカリの参入は、ヤフオクでシェアを奪われたヤフーにとって無視できない動きとなったと考えられる。
【参照記事】Yahoo! JAPANとLINE、二次流通市場拡大に向けNFT領域で連携
株式会社techtec リサーチチーム
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