各国規制当局より度重なる指摘を受けている暗号資産取引所Binanceが、今後の規制対応への方針について会見を実施した。7月28日に、CEO務めるCZ氏が自ら説明している。
CZ氏によると、Binanceは今後の規制対応のために新たなCEOを採用することを視野に入れているという。CZ氏は、自らをテクノロジーにバックグラウンドを持つ起業家だと表現。今回の山を乗り越えるために規制に精通した人物が必要であることを主張した。
Binanceはここ数ヶ月間で、規制に対応するための人材登用を積極的に行なっている。4月には米金融規制当局での勤務経験のあるBrian Brooks氏をBinance USの新しいCEOに任命した。また、7月に入ってからはコンプライアンスディレクターとして元eToroのJonathan Farnell氏を採用している。
CZ氏は、「我々はあらゆる地域で事業を行うためのライセンスを取得したいと考えている」と言及。加えて次の5つの取り組みからなる今後の方針を明らかにした。
- ライセンスの取得
- KYCの強化
- レバレッジ倍率の引き下げ
- 納税ツールの提供
- 人材採用
ライセンス取得については、アジア太平洋地域、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、ラテンアメリカを中心に各国規制当局との連携を深めていきたいとの見解を示した。合わせてKYC強化のために、KYC未完了ユーザーの1日あたりの出金限度額を2BTCから0.06BTCに引き下げている。
レバレッジ倍率の引き下げは、最大20倍にまで引き下げを既に実施済みだ。納税ツールの提供については、Binanceにおける暗号資産取引の履歴を参照して確実に納税ができるよう整備するための「Tax Reporting Tool」を7月28日にリリースしている。
5つ目の人材採用では、先述の登用に加えて各地域ごとに本社を構える計画を立てているという。
Binanceは、7月に入ってから日本やイギリス、シンガポール、ケイマン諸島、タイといった国々の規制当局より相次いで警告を受けていた。
【参照記事】https://twitter.com/cz_binance/status/1420056975094665226
株式会社techtec リサーチチーム
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