米国調査会社The Harris Pollが、NFT(Non-Fungible Token)に関するアンケート調査の結果を3月31日に公開した。多くの人がNFTを理解しておらず、それほど高く評価してないことが明らかとなっている。
対象となったのは18歳以上の米国居住者1,088人であり、調査は3月31日に行われた。同社は、3月19日から21日にかけても同様の調査を行なっており、その際との違いについても比較されている。
調査の結果、NFTに費やす金額の中央値はわずか10ドルとなっており、ほとんどの人が100ドル以上は使用しないと回答した。また、81%の人がNFTについて知っていると回答、40%がNFTに精通していると答えている。
前回の調査の際には、NFTに精通していると回答した人は全体の27%にとどまったため、わずか1週間で急速に理解が進む結果となった。NFTが、DeFiやWeb3といったこれまでのブロックチェーン活用事例と比べて理解しやすい点も影響しているだろう。
NFTに精通していると回答した人のうち、40%は少なくとも一定量はNFTを購入する可能性があることを示唆した。また、38%はタイミングを逃したとしても投資対象として価値があると回答している。
一方で、42%がNFTのブームは短期的なものだと予想しているという。NFTは、Dapper Labs社運営するNBA Top Shotが市場を牽引しているように、多くのスポーツ関連サービスが存在する。しかしながら、全体の74%が好きなアーティストやスポーツチームのNFTが発行されたとしても99ドル以下でしか購入しないと回答している。
NFTはデジタル資産であるため、アート作品などの表現の幅が広がっている点もブームを後押ししている要因だ。どの種類のNFTが人気かというアンケート項目では、音楽が全体の36%と最も高い結果となり、次いでデジタルアートが35%、動画が33%となった。
NFTの購入目的としては、投資と回答したのが全体の40%と最も多く、アートとして所有するためとしたのは36%となっている。
4月2日には、米メディアThe BlockがNFTのブームは既に過ぎ去ったとのデータを公開し話題となっていた。
【参照記事】NFT Meaning: Majority of Americans Struggle to Understand the Art Craze
株式会社techtec リサーチチーム
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