ヌビーンとレオン・キャピタル、不動産サステナコンサルLongevity Partnersに戦略的投資。建築領域のソリューション革新を推進

ヌビーンのプライベート・エクイティ・インパクト・チームとレオン・キャピタルは10月30日、不動産領域のサステナビリティ・コンサルティングを手掛けるLongevity Partnersに戦略的投資を実施した(*1)。

レオンとヌビーンのプライベート・エクイティ・インパクト・チームが協働することで、Longevity Partnersのグローバルな継続的な成長を加速させるとともに、建物環境における持続可能性ソリューションのさらなる革新を推進させる。

Longevity Partnersは2015年に設立された、不動産領域のサステナビリティ・コンサルティング企業だ。グリーンビルディング認証、エネルギー監査、データ報告および管理、気候変動へのレジリエンス強化に向けた戦略立案、環境への影響を低減するためのエネルギーおよび資源効率化対策の策定などを手掛ける。

運用資産総額3,000億ドル以上の不動産資産の認証実績を持ち、英国建築研究所(Building Research Establishment)による既存建築物の環境認証制度であるBREEAM In-use認証を提供するグローバルリーダーである。

24年7月には脱炭素化ダッシュボード(Decarbonization Dashboard)を立ち上げた。商業用不動産の専門家や資産運用担当者が排出量をモニタリングし、不動産ポートフォリオの脱炭素化の道筋を概説するツールである。

不動産セクターは、世界全体の温室効果ガス(GHG)排出量の約40%、世界全体のエネルギー使用量の34%を占める、最大級の二酸化炭素(CO2)排出量を誇る分野であり、ネットゼロ達成に向けて画期的なソリューションが求められている。

Longevity Partnersは、ヌビーンとレオン両社の専門性と独自のグローバルネットワークを活用し、不動産およびインフラ市場における脱炭素化とイノベーションを通じた持続可能な価値を創造していく方針だ。

ヌビーンのプライベート・エクイティ・インパクト・チームにてマネージング・ディレクターを務めるラディカ・シュロフ氏は「建物が世界のCO2排出量の40%を占めていることを踏まえると、Longevity Partnersへの投資が、地球規模の気候危機の中核にある問題に取り組むという弊社の目的に合致する。堅実で科学に基づく評価を行う企業への投資を通じて、世界中の不動産市場の脱炭素化を加速させたい」と述べた(*1)。

ヌビーンは米国教職員退職年金保険組合(TIAA)の運用部門として、1.2兆ドルの運用資産を有するグローバル資産運用会社だ。レオンは英ロンドンを拠点とする欧州のプライベート・エクイティ投資会社である。

【参照記事】*1 ヌビーン「Longevity Partners secures strategic investment from Leon Capital and Nuveen private equity impact strategy

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フォルトゥナ

日系・外資系証券会社に15年ほど勤務。リサーチ部門で国内外の投資家様向けに株式レポートを執筆。株式の専門家としてテレビ出演歴あり。現在はフリーランスとして独立し、金融経済やESG・サステナビリティ分野などの記事執筆、翻訳、および資産運用コンサルに従事。企業型DC導入およびiDeco加入者向けプレゼンテーション経験もあり。
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