気候変動への関心高まるも、企業と生活者のコミュニケーションに課題。メンバーズ調査

デジタルマーケティング支援事業の株式会社メンバーズは3月25日、「気候変動問題・SDGsに関する生活者意識調査(CSVサーベイ2021年3月)」の結果を発表した。調査は昨年10月に続き3回目。日本でも2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)の目標が掲げられたことで、生活者の意識やニーズ・購買行動の影響を探った。20代以上の男女を対象に、2月15日から18日までWebアンケートを実施、1117のサンプルを集めた。

はじめに、地球温暖化への関心・SDGs(持続可能な開発目標)の認知度に関しては、約6割(61%)が地球温暖化に関心があると回答。関心がある回答者を世帯年収別に分けて見ると、400万未満の54%を底に、800万〜1000万未満は71%、1000万以上は74%と、年収が上がるにつれ関心度合いも高くなる。

SDGsや地球温暖化を意識した日常の行動内容トップ3は「マイボトル、マイバック、再利用可能な保存容器の利用(59%)」「ゴミの分別や削減、過剰包装を避ける(56%)」「無駄なものを買わない(55%)」ときっ抗している。SDGsや地球温暖化を意識して、今後取り組みたいと考えている内容のトップ3は「ハイブリッド車・電気自動車の利用(37%)」「再生可能エネルギーの電力会社への乗り換え(35%)」「ジェンダーフェミニズムに関する勉強(34%)」となった。

SDGsや地球温暖化に関する企業への印象については、65%が地球温暖化に対する企業の取り組みに期待していると回答。70%が地球温暖化に対し積極的に取り組む企業は好印象と回答した。エシカル消費の意向に関しての質問は、約5割(53%)がSDGsや地球温暖化問題に取り組む企業の商品やサービスを購入したいと回答した。しかし、実際に購入経験があると回答したのは2割(17%)に満たず、約4割(35%)が意識はするが購入経験はないと回答した。

79%はSDGsや地球温暖化問題に取り組む企業の商品やサービスを「類似商品と同水準あるいは多少高くても買いたい」と回答している。購入意向を世帯年収別に分けて見ると、400万未満の45%を底に、800万〜1000万未満は61%、1000万以上は67%となり、年収が上がるにつれ購入意向も高くなった。

SDGsや地球温暖化を意識しているが、関連した商品・サービスを購入しない理由についての質問は、「具体的にどのような商品を購入したり、サービスを使えばいいかわからない(31%)」「他の類似商品より価格が高い(22%)」「どういった企業が取り組みをしているかよくわからない(20%)」という結果だった。

同社は「新型コロナウイルスの影響やSDGsに関する報道頻度の増加などにより、これまで気候変動への関心が高いと言われてきた若年層だけではなく、全体的に環境問題や気候変動への関心・意識は高くなっており、SDGsの認知度も高まっている」と総括。実践例として、マイバックやマイボトルの持参などエコ活動や、今後取り組みたいエシカルな行動としてガソリン車からの移行や再生可能エネルギー由来の電力会社への切り替えといった消費行動を挙げる。

一方で、「対象となる商品がよく分からない」「SDGsや地球温暖化問題に取り組む企業が思い浮かばない」などの理由により、購入に至っていない実態も明らかとなり、企業と生活者とのコミュニケーションに課題があることを指摘。「企業はSDGsや地球温暖化問題への取り組みをコーポレートサイトでの報告に留めるのではなく、生活者が製品・サービスの購入を通じて社会課題解決へ参加できるサイクルを作ることで、気候変動問題の解決とビジネス成果の両立が期待できる」とする一方、脱炭素時代のマーケティング活動には、従来の物質的な価値観に加え、SDGsや地球温暖化に関する生活者のニーズや意識、行動などに基づくセグメンテーションを意識することが重要としている。

【参照リリース】メンバーズ、「気候変動問題・SDGsに関する生活者意識調査」を実施

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HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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