日本の大手クレジット会社JCBが、日本のブロックチェーン企業Datachainとの提携によりデジタル通貨交換プラットフォームを開発中であることが分かった。同プロジェクトは今年8月より研究が開始している。
Datachainは2018年に創設されたブロックチェーン企業で、複数の異なるブロックチェーン間を相互運用するためのプロジェクトHyperledger Labs YUIが代表的なプロダクト。プレリリースによると、同社のYUIや複数のクロスチェーンのスマートコントラクトを実行するCross Frameworkを用い、IBC(ブロックチェーン同士の相互運用性を担保する仕様標準)を導入することで異種ブロックチェーン間の相互接続・流通についての有用性を検証するとしている。
JCBは、中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)や民間におけるデジタル通貨の発行と流通について言及、利用拡大に向けての基盤が必要となるとしている。デジタル通貨の交換は、第三者に依存しない形での交換が広がっていく可能性を考え、今回の実証実験に至ったとしている。
JCBは2019年、米B2B決済会社PayStandとのトライアルでブロックチェーンベースのB2B決済プラットフォームを構築しており、2021年初めにはエンタープライズブロックチェーンのスタートアップ企業KeyChainとの協力でマイクロペイメントソリューションの開発を発表している。また、JCBはデジタル通貨取引におけるマネーロンダリングなどのリスク回避対策にも注力しており、LayerXと共同でブロックチェーンのプライバシーと機密性についての論文を発表するなど、ブロックチェーンを活用した決済ソリューション構築に向けて取り組みを進めている。
【参照記事】Datachain、JCBと「デジタル通貨交換基盤」構築に向けた実証実験を開始|株式会社Datachainのプレスリリース

HEDGE GUIDE 編集部 暗号資産・ブロックチェーンチーム

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